ボルボの電気自動車に乗った感想(1)


栗野的視点(No.858)                   2025年5月21日
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ボルボの電気自動車に乗った感想
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 電気自動車に乗ることなど考えたこともなかったが思わぬことから電気自動車に乗ることになった。
 乗ったのはボルボのSUVで、車種はXC40(?)。

 電気自動車(EV車)は買う予定も、買うつもりもない。元来、新し物好きでも流行に飛び付くタイプでもないが、三菱自動車が電気自動車を開発した頃から興味はあった。
 今一つ触手が動かなかったのは走行距離と給電問題で、特に満充電での走行距離の短さが個人的には問題だった。福岡と岡山県の実家(兵庫県境)を行き来しているため、高速道路を片道550km走らなければならない。その間できれば途中給電なしで走りたい。
 EV車の走行距離は伸びてきたとはいえ、まだ実測400km余りだから、どうしても途中で給電しなければならず、そこがネックになる。

 これがガソリン車なら問題ない。SAにガソリンスタンドはあるし給油時間は数分で済む。
 ところがEV車の場合、満充電にするまでに20数分もかかるし、給電設備がある場所が少ない。

 もう1つの問題は自宅での給電。コードを延長して家庭用100ボルトで充電できるわけではなく、専用設備の電気工事が必要になる。田舎に行くほど給電所は少ないから、できれば自宅に給電設備がある方がいい。
 そんなことを考えていけばEV車を購入するのはかなり敷居が高い。

 2030年までにガソリン車を全面的にEV車にする。そう謳っていたベンツもボルボも最近になって前言を撤回した。EV車の売り上げと人気が急落してきたからだ。

 最近の不人気理由は2つ。
1つは今年1月に発生したロサンゼルスの山火事。
 高級住宅地にまで迫る火勢で退避する住民の車がガソリンスタンドに列をなし大渋滞。奇しくもEV車の弱点が露呈し、テスラを手放す人が増えたという。

 もう1つは時代の寵児イーロン・マスクの不人気。個人的には彼がツィッターを買収して「X」に変えた時から彼に危険な臭いを感じ嫌いだったが、第2次トランプ政権入りをし、極端なリストラを政府機関内で実行しだしたため不人気が増し、それがテスラ車の不買運動にまで拡大した。

 これら2つの要因が直接的なきっかけになり自動車王国アメリカでEV車の売り上げが急降下し、逆に注目を浴びたのがハイブリット車。

 さて本題に戻ろう。なぜ私がEV車に乗ったのか。そして何を感じたのか。

 きっかけは車の法定1年点検でディーラーにV40を持ち込んだ際、代車で用意されたのがEV車だったのだ。
 こちらが希望したわけではないし、車検時を含む過去の点検時でもEV車を代車で用意されたことはなく、ちょっと意外だった。
 ボルボは今後EV車に全面的に切り替えると数年前に言っていたからディーラーの方でも、それに備えてEV車を用意していたと思われる。
 ところが予想に反して売り上げが激減したため在庫を早めに処分したいと考え、EV車を代車としてでも貸し出してEV車を宣伝、販売したいと考えたのかもしれない。
                                           (2)に続く


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