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大量の水を使う半導体関連企業
地下水位の減少は温泉水だけではない。
地下水そのものの水位が低下しているし、今後ますます低下する危険性に直面している。
原因の1つに地下水の使い過ぎがある。
地下水の使い過ぎで即座に浮かぶのが熊本。台湾の半導体企業TSMCの進出以来、熊本県は半導体関連企業の進出で沸いているが、中長期的な目で見れば喜んでばかりはいられないだろう。
というのは半導体関連企業は水を大量に使用することでよく知られているからだ。
既述したように熊本の水道水は阿蘇山系からの地下水100%使用である。
そこに想定を超えた企業が進出・集積すれば水道量の使用も想定以上になるのは当然だ。
もう1つ厄介なのは半導体関連企業の排水中に新たなPFAS汚染水が含まれる危険性があることで、これは今後注視していく必要があるが、県が後手に回らず随時、長期的なスパンで観察を続けていけるかどうか。
地下水対策が難しいのは工業製品などと違って需要が増えれば供給量を増やすことができない点にある。
しかも使用する企業等は下流に位置しており、上流の状態を直接、常時目にしていない(観察把握しない)から、上流で何が起きているのかを把握せずに一方的な水の使用者になることだ。
これは電気の供給と使用者の関係に似ている。
原子力発電しているのは東京から遠く離れた東北地方で、そこで発電された電力の主要な使用者は東京という「地産地消」ならぬ「遠産遠消」。
「地産地消」で東京で使用する電力は東京都内近辺の原発で発電されていれば、東京の人間は原発問題をもっと身近に感じるはずだろうし、電力問題にももっと関心を持ち、考えるに違いない。
「見える化」ということがよく言われるが、これはなにも企業活動等の話だけではない。電力も水も、さらに言うなら環境問題では立場が逆になり二酸化炭素を排出するのは首都圏ほかの都市で、その負の影響を受けるのは地方だという都市による搾取の構造こそが問題だが、そのことを指摘する声はないか、あっても少ない。
話を半導体企業と水の問題に戻そう。
もしTSMC他の半導体関連企業が阿蘇に工場を建設していれば「地産地消」で水の需給状態を把握できるから、この半期は地下水位が低下しているから水の使用量を減らそう、という対策もできなくはない。
ただ使用する側は企業であり、水の使用量を減らせば半導体製品の製造は大幅にダウンするから、そんなことはしないだろうし、半期程度で地下水が低位した分を補えるとは思えない。
熊本に限ることではないが、ここ数年、熊本市の中心部を流れる白川の水位が減少していることは認められている。
そのことをどれほどの危機意識を持ち捉えているかどうかだが、一過性のもので来年、雨が降れば持ち直すだろうぐらいにしか考えてなければとても危険だ。
阿蘇山系から流れてくる地下水が減少している理由にはもう一つ、阿蘇外輪山を覆うメガソーラーがある。
以前は阿蘇を車で走れば草原が広がり、またその景色が売り物でもあったが、今目に入るのは真っ黒な景色、敷き詰められたソーラーパネルの黒い景色ばかりであり、これを目にした誰もが驚くだろう。
こうした景色は阿蘇に限ることではなく、地方に行けばどこもかしこもメガソーラーで覆われている。建設されているのは山地だけではない。池も農地も、空き地があればソーラーパネルで覆われているから、どこもかしこもソーラーパネルだらけと言ってもいい。
その結果、何が起きるか。
1つは水不足であり、2つ目は地球温暖化、そして3つ目に光害である。
メガソーラーで覆われた大地は巨大な傘を被っているのと同じで、その下は濡れない。つまり傘を差した下の大地の雨水浸透率は大幅に下がるわけで、メガソーラ建設前と比べて地下の保水量は減ることになる。
山地を切り開いてメガソーラー基地を建設する場合、多くの樹木が伐採されるから、山地の保水能力が落ちるだけでなく、近年各地で見られる大雨が降れば、樹木が伐採された場所の地盤は脆くなっており大規模な土砂崩れが起きる可能性もある。
メガソーラー基地という程広大な面積でなくとも、斜面を利用してソーラーパネルが敷き詰められている所は結構ある。
そういう斜面地ソーラパネルも大雨による土砂崩れが起きやすい。
つまりメガソーラー基地は景観を台無しにするだけでは終わらないのだ。雨水の地下への浸透を減らし、自然災害を引き起こす恐れがある。
さらに湖面を覆うソーラーパネルは地球温暖化にも加担する。池や湖の水面は水蒸気の発生による気化熱で周辺の気温を下げる効果があるし、水面の蒸発により周囲の空気が流れ込む風の通り道にもなっている。
風の通り道ができることで周辺の気温を下げてきたが、湖面がソーラーパネルで覆われることで、その効果もなくなる。
このように見てくると地球温暖化防止にどちらが効果があるのか分からなくなる。
(4)に続く
#メガソーラーが地下の保水量を減少させる
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