集落に移動販売車がやって来た。(1)


栗野的視点(No.829)                        2024年7月4日
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集落に移動販売車がやって来た。
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聞こえてきたマルナカのテーマソング

 6月、岡山県北の実家に帰省していた時のこと。聞き慣れた音楽がすぐ近くから時々聞こえて来るので不思議に思い外に出た。
 不思議に思ったのはその音楽がいつも買い物に行くスーパーのテーマ曲だったからだ。
 スーパーは車で10分少々走った所にあり、そのスーパーの店内で流れている曲が我が家のすぐ側から聞こえてくるのだからおかしい。
 聞こえてきた時間も30分足らずだったから、最初に聞こえた時はさほど気にも留めなかったが、2度目に聞こえた時はちょっと気になった。毎日ではなく、前回から1週間近く経っていたが、時間はほぼ同じ頃だったので、そのことも気になり外に出て音の発生源を確かめに行った。

 Sunday Family 花咲く町に
 Monday 笑顔が 待っている
 まーるい愛を ショッピング〜
 マルナカ マルナカ ナカマカナ

 Tuesday Wednesday ホットな知らせ
 Thursday 季節の幸せを
 みーんなの夢を ショッピング〜
 マルナカ マルナカ ナカマカナ

 Friday あの子も 来るのよきっと
 Saturday HappyDay Week End…
 心ときめく ショッピング〜
 マルナカ マルナカ ナカマカナ(仲間かな)
 マルナカ マルナカ ナカマカナ(仲間かな)

 聞こえて来る歌はスーパー・マルナカの店内で流れている歌に間違いなかった。「ショッピング〜」という箇所が特に耳に残る。かつて「モーニング〜」とかやたら「グ〜」の付く言葉を発していたお笑い芸人がいたが、それと重なり耳に残ることもあったが、曲がリズミカルで一度耳にすると覚えやすい歌詞でもあり、つい口ずさんでしまうのだからテーマソングとしては大成功だろう。
 後に調べて分かったが歌っているのは有名な演歌歌手の水森かおり。といってもこの歌を収録したのは彼女が16歳の時だから随分昔。今聞いても歌っているのが水森かおりと気付く人は少ないのではないか。

 因みにマルナカは四国発祥のスーパーで中四国に店舗展開していたが、2012年にイオンの子会社になり、2021年に同じくイオン系のマックスバリュー西日本の完全子会社になり、今春、同じくイオン系スーパーで松山市に本社を置き四国を中心に店舗展開するスーパー・フジとマックスバリュー西日本が経営統合。フジが存続企業になったが、マックスバリューやマルナカ、フジ等の店舗名はそのまま残り使われる。マルナカのテーマ曲もそのまま使われている。

 フジとマックスバリュー西日本の経営統合で個人的に意外な感じがしたのは存続会社がフジになったことだ。売上高ではマックスバリュー西日本の方がフジより多かったからだ。

 まあ、そのようなスーパーの歴史は別にし、マルナカは私が岡山県の実家に滞在中は身近な存在で、よく買い物に行っている馴染みのスーパーである。
 そのスーパーのテーマー曲が目と鼻の先から聞えてくるのだから気になる。庭に出てみると音がするのは前の社会福祉協議会や診療所がある辺りのようなので、さらに近付き覗いた。



 そこで目にしたのは軽トラックを改造した移動販売車。移動販売車と言えば即思い浮かぶのは「とくし丸」だがボディーのラッピングが明らかに違う。
 車から流れているのはマルナカのテーマソングだが店外で耳にしたのは初めてで、当初何かの展示販売か即売会でもやっているのか、これから始まるのかと思ったが、止まっていたのは車体に「マルナカ」の文字が入った1台のみ。

「これ、マルナカの移動販売?」
「はい、そうです。この場所に店舗を開いています。ここに来てもらえばマルナカで売っている商品がお店と同じ値段で買えます」
「マルナカの移動販売は初めて見たけど、いつからやってるの」
「ここは今年になってから来ています」
                        (2)に続く
#移動販売


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