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長崎ランタン祭りで湧いた疑問(3)〜唐人屋敷跡と獅喰と饕餮
 
「饕餮(とうてつ)」と「獅喰(しがみ)」


 本堂前に韋駄天立像の等身大写真が展示されており、見るとベルトの中央にやはり霊獣頭部の飾り物が。



 受付の女性の所に行き「韋駄天像のベルト中央の飾りの名前は何と言いましたかね」と尋ねる。
 自分は分からないので住職に聞いてきますと奥に入り、戻って来て教えてくれた。
「獅子だそうです」。
「えっ、獅子? 違うと思うけど」
 私が知りたかったのはベルト飾りの名称で、韋駄天像に付いているのは獅子の頭かもしれないが、この装身具のことを「獅子」とは呼ばないだろう。

 その前にも2、3質問をしていて、その度に住職に尋ねに行ったりしていたものだから、受付の女性がついに「住職を呼んで来ますから」と奥へ入って行った。
 一般観光客が聞かないようなことを次々と聞くものだから音を上げたのかもしれない。
 「何か質問がおありのようですが」と迷惑そうな面持ちで住職が現れた。
まあ、それはそうだろう。しょうもないことを何度も尋ねるな、という気持ちには立場が逆でもなる。だが、こちらは疑問を解消したいから先程の質問を繰り返した。
「あれは獅子です」
「いや韋駄天像のは獅子と言われれば獅子に見えますが、ああいうものを総称して何とか言うと思うんですが。福岡の櫛田神社の拝殿横柱の上にも付いていますし、他の所でも見たことがあり、魔除けだと思うんですが」
「私達はシシと言っています」
 そう言われ納得できなかったが、その話はやめた。

 帰福後、自分のブログに載せているのを確認したり、色々調べた結果、ある程度のことは分かった。
 私の記憶にあったのは「饕餮(とうてつ)」という魔除け飾りで、多久市の孔子廟や櫛田神社で見ていた。
 それと韋駄天像や武人のベルト飾りは漢字で「獅喰」「獅噛」と表記され、読みは「ししがみ」「しがみ」「しかみ」と読まれ、「霊獣獅子が歯を噛みしめると顔がしかむことから力強さを表する」とのことだ。
 この「獅喰」、腹部だけでなく鎧の肩部にも付けられるらしいが、兜飾りのようなものと考えれば近いかも。
 それでも「獅喰」と「饕餮」は別物なのか、派生物なのかが分からない。ただ、いずれにしろ両者は近い存在だろうと一人納得することにした。
                     (4)に続く

#長崎ランタンフェスティバル
 


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