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崩壊するニッポン(4)
「安全・安心」神話の崩壊(2)
水平思考が苦手な日本の製造業


垂直思考は得意だが、水平思考は苦手

 「経高政低」あるいは「経済は一流、政治は二流」「技術立国」という言葉が日国を象徴する言葉として語られてきた。政治の二流はいまだ変わらないが、「経済は一流」も「技術立国」も実に幻想だったことが、最近ようやく周知されだした。いまや技術は韓国、中国の後塵を拝する有様である。まだ、その現実を認めようとしない企業人は多いが。

 デジタル時代は多くのものをコモディティ化したのは事実だが、デジタル時代になり新規技術で日本がリードした分野はそう多くはない。その一つにカメラがあるが、それもスマートフォンのカメラ機能にかなりの部分で浸食されている。
 仮に日本企業、パナソニックでも富士通、ソニーでもいいが、それらの企業がスマートフォン市場で存在感を示していたとして、スマートフォンのカメラを片側ダブルレンズにし、一眼レフカメラのような撮影効果を持たせる機能を付加しただろうか。答えはノーだろう。富士通も、ソニーでさえまだダブルレンズは搭載していない。
 なぜ、日本企業はそのような商品を作れないのか。日本企業は垂直思考は得意だが、水平思考は苦手だからだ。例えば写真の映りをよくしたいと言われれば、センサーの画素数を上げ、できるだけ鮮明な映りにしようとするし、そうした垂直思考は得意である。ところが、ダブルレンズにしてボケ味を出そうという発想には行かない。

 どちらも映りをよくしたい、一眼レフカメラに少しでも近づけたいという思考は同じである。前者は一眼レフカメラに近づけるために解像度を上げ画像を精細にするという発想であり、後者は一眼レフカメラのように前後のボケ味を楽しみたいという発想から作っている。
 写真を楽しもうという発想からのアプローチと、写真の出来をより高度にしようというアプローチの違いであり、高解像度を追求する方向はいかにも日本人技術者らしい生真面目さだが、ユーザー視点に立てばボケ味が楽しめる映りの方が面白いだろう。
 なんといっても一眼レフカメラの面白さは被写体の前後をボケさせて、被写体を際立たせる、クローズアップさせるところなのだから。言い換えれば、これは「省く」技術であり、高解像度を追求する方は「足す」技術。日本人が弱いのは「省く」技術である。

日本型システムの崩壊

 日本人は概して真面目である。「概して」と表現したのは近年、必ずしもそう言えない人達が増えてきたからだ。犯罪の国際化と同じく、悪しき国際化があらゆる分野で見られるようになってきた。
 それはさておき、真面目な人種(?)の一つに官僚がいた。彼らは職務に忠実であるだけでなく、自らの立場をわきまえている。つまり政権が変わっても(この国ではあまり変わらないが)自らがなすべきことをきちんとなしていたし、職務上では政治的中立の姿勢を貫いていた。だから安心できた。

 ところが、この日本型システムが安倍政権下で崩れ始めた。政治的中立の姿勢を貫いていた官僚が政権トップの意向を「忖度」し、政権トップにおもねった判断を下したのだ。しかも下位の者達ではなく、官僚組織のトップクラスか、それに近い幹部達が。
 縁故主義、権力者へのおもねりがモノを言うのは洋の東西を問わず、いつの時代でも同じだ。これを完全になくすことは難しいが、問題はその幅の範囲だ。民主主義は上記の幅を極力狭めることにあった。ところが21世紀になってからまるで時代に逆行するようにトランプのアメリカを始め、プーチンのロシア、韓国、そして安倍の日本で「お友達」が幅を利かせている。その「お友達」の輪に官僚までもが入ろうとしているのだから、この国のシステムは崩壊しつつあるといえるだろう。

 それにしてもなぜ、いままで職務に忠実だった官僚が政権トップにおもねりだしたのか。
 人が動くものに3つある。利と理に義だ。「利」は言うまでもないだろう。利益、カネのことだ。「理」は道理、理屈、理性、「義」は道義、義理の義だ。
 本来、官僚は「理」で動いてきた。それが「り」は「り」でも、「理」ではなく「利」の方で動いたのが今回だ。直接的な金銭が彼らの懐に入るわけでも入ったわけでもないが、省庁利益と強弁しようとも、つまるところは自分に跳ね返ってくる利益のためだ。
 その「利」のために、「ある」ものを「ない」と言い、虚偽の返答をしたものだから、今度は辻褄を合わせるために、あろうことか記録文書を書き換えた。公文書の改竄である。

 それもどうやら権力者の書き換え指示・圧力で行ったのではなく自ら積極的に行ったようだ。
 自主規制の類いと同じだけに、よけいに嫌なものを感じる。圧力に屈してなら、まだ救われる。と言うか許される。「許される」というのは、そういう行為に走ったのは少しは「理解できる」という意味であり、だからといって本当に許されるわけではない。裁判で言えば「情状酌量の余地」が全くないわけではないが、それで罪1等を軽減する程のものではない、ということだ。                               (3)に続く

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