地方を旅する面白さ〜真庭市勝山の雛まつり


栗野的視点(No.822)                   2024年3月5日
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地方を旅する面白さ〜真庭市勝山の雛まつり
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 昨日、岡山県真庭市「勝山のひな祭り」に雛飾りの写真を撮りに行ってきましたが、相変わらず関心事への質問攻めで、現地に4時間滞在してしまいました。
きっかけはいつも小さなことからですが、この日も「城下町勝山」の文言が気になりました。

 勝山地区へは過去2度ほど訪れたことがありますが、その時には気にかけなかった文言が今回は私の灰色の脳みそを刺激しました。
(城下町ということはどこかに城があったはず。だが、今までそれらしきものは見聞きしたことがない。
どこに城跡はあるのか。あればいつ頃築城されたもので、城主は誰だ)

 そんな疑問が湧いてき、駐車場に車を止めるや否や、臨時駐車場の案内の人に、地元の人間かどうかをまず尋ね、ついで城下町というからには城があったはずだが、城跡はどこにあるのかを尋ねた。
 雛祭りを見に来て、雛祭り会場ではなく城跡の場所を尋ねる観光客もあまりいないと思うが、取り敢えず場所は教えてもらった。

 着いたのが12時少し前だったので、腹ごしらえをしておいた方がいいだろうと思い、看板が出ていた文化センターに設けられた臨時出店でなんということもない焼きそばを食べ終えたところ、地域振興課が目に入ったので、そこで周辺のことを記したパンフレットを貰えないかとお願い。
 雛祭り会場の案内地図はあるが城跡のいわれ等を記したようなパンフはないと言いつつ、若い女性職員が何とか要望に沿えるようにと地図を探してくれ、恐縮しているとそれを見た中年上司が「私が代わろうと」言って説明をしてくれましたが、これがまた詳しいこと。
 しかも資料を見るわけでもなくすべて空で覚えていてスラスラと説明するのに聞き惚れ、最後に要求して名刺をもらいました。



 雛祭り会場でも私の関心は他の人と少し違い、古い町並みや建物で、最後に行き着いたのが辻本店という蔵元。
大体、話好きな人間はちょっと話しかけると色々話してくれるもので、ここでも30分近く立ち話。

 まあ、そんなわけで約4時間雛祭り会場で過ごしました。
着いた時は多くの観光客で一杯だった通りも、帰りはほぼ地元の人だけ。

 ほかにもちょっとおもしろいコーヒー店でレモンコーヒーを飲んだり、何の店だろうと覗くと普通の民家で、どうぞどうぞと招き入れられ、帰り際には川柳を書いた色紙を「好きなものを1枚持って行ってください」と言われ、壁一面にかけられた色紙の中から1枚選んで貰って帰ったりと面白い時間を過ごしました。

 こういうことができるのは、ある意味歳を取ったから。
40、50代の若い頃なら相手も警戒し、話しかけても身構え、あまり話に応じてもらえなかったが、70前後からこちらも気軽に話しかけるし、相手からも気軽に応じてもらえるようになった気がします。
 段々人畜無害に見られだしたということでしょう。
特に観光地で年配夫婦が互いに写真を撮り合っているのを見かけると「お二人ご一緒にお撮りしましょうか」と厚かましく申し出ているが、まず断られることはない。
 もう少し若い頃は怪訝な目で見られたこともあるから、年取ったお陰というか、人間が丸くなり、「いい人」と思われ出したからなのか。


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