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帝国から王国へ
「トランプは戦争をしない唯一の大統領」
今この言葉を信じる人は誰もいないだろう。
彼は戦争をしないどころか、2026年1月3日に米軍がベネズエラで大規模な軍事行動を行って首都カラカスを制圧し、同国のマドゥロ大統領夫妻を拘束して米本土に連行した。
これを暴挙と言わずに何と言おう。
他国への内政干渉であるのはもちろん国際法をも無視した行動なのは明らかだ。
マドゥロが独裁者であっても、他国に勝手に軍隊を派遣し、その国の大統領を拘束し米国に連行していいはずがない。
独裁者国家ではなく、民主主義国家を標榜するアメリカが行ったのだから驚愕すると同時に、アメリカが唱える民主主義とは一体何かと思ってしまう。
またイランとの間の戦争も然り。
欧米諸国はイランに核を持たせない、と言うが、すでに核を持っているアメリカ、イギリス、フランス、イスラエル(公には核保有を認めていないが)は自国の核を廃棄どころか削減もせず、イランに核を持とうとしているからと攻撃するのはおかしな話だ。
アメリカはイラクの時も大量破壊兵器があると口実を付けてイラクに軍隊を派遣しフセイン大統領を拘束、処刑したが、大量破壊兵器はどこを探しても出てこなかった。
今回もイラクの時とよく似ている。
そして国際世論が無力なのも。
帝国を終焉させたトランプはアメリカをどこに導こうとしているのか。
それは第2次トランプ政権で彼が発した言葉や行動から見えてくる。
1.ノーベル平和賞を欲しがった
昨年から自分はノーベル平和賞受賞にふさわしいと度々主張していたが、もちろんノーベル平和賞を受賞することは出来なかったし、候補にも上がらなかった。
それがよほど不満だったと見え
「8つの戦争を阻止した自分に賞を授与しないなら、もはや純粋に平和のみを考える義務を感じない」と、ノルウェーのストーレ首相にメッセージを送っている。
ノーベル平和賞はノルウェー政府が決定するものではなく、ノーベル賞委員会という独立機関が決定、授与するものにもかかわらず、だ。
彼はそんなことも知らなかったか、自分が望めば何でも手に入る万能の神か王様だと自らを考えているようだ。
余談だがトランプのノーベル平和賞受賞を推薦したのは安倍首相(当時)とネタニヤフの2人である。
因みに同年のノーベル平和賞受賞者はベネズエラの野党指導者マリア・マチャド氏だが、彼女はトランプ大統領と会談した時、ノーベル平和賞のメダルをトランプに譲渡している。
譲渡したことでベネズエラ大統領選の早期実施に協力してくれるのではないかと考えたようだが、その目論見は見事に崩れた。
ノーベル平和委員会は彼女に平和賞を授与したことをきっと悔やんだに違いない。
それにしても王様が権力をチラつかせると貢ぎ物を献上する人は分野を問わずどこにでもいるものだ。
(5)に続く
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