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フジのミラーレス一眼を買い増したいが、疑問を感じる価格設定。(2)


 Fuji X-T50はX-T10の4世代後継機になる。大体2、3年毎に後継機を発売しているのが近年、カメラメーカーの新製品サイクルで、それから考えれば8-10年は経っているから、買い替えてもおかしくはないが、気に入らないのはFujiの価格戦略。
 円安になり海外生産品が値上がりしているのは理解しているし、性能がアップしているのも分かる。
 それにしてもエントリー機、それもボディ単体で20万円越えは高すぎるだろう。X-T10はレンズセットで10万円を切る価格設定だったのだから。
 20万円を超えれば中級機で、欲目に見てエントリー機と中級機の中間程度に位置される機種とはいえ高すぎる。発売時期こそX-T50の2年前だが、中級機のX-T5が後数万円追加すれば買えるのだから。

 さらに発売前から「想定以上の予約で生産が間に合わない」「予約受注を一時停止」するというのは企業の生産計画の杜撰さとしか言いようがないが、X-T50だけでなく、その2年前に発売したX-T5でも同じことを言っているから生産計画が杜撰というより意図的なものすら感じる。
 もし意図的に市場に品薄状態を作っているとすれば、やがて消費者からソッポを向かれるだろう。阿漕な商売をしていると。

 ただ、一方的にFujiの価格を責めるわけにはいかないのでライバルメーカーのライバル機の価格を見てみよう。
 22年夏、Canonのミラーレス一眼R10が18-150mmズームレンズのセットで約18万円で発売されており、Nikon Z50II 18-140レンズキットも約19万円。ボディ単体なら14万5000円だからFujiの価格がいかに高いかが分かる。

 とまあ、そんなわけでFujiX-T50は諦め、1年前にCanon R10が18-150mmズームレンズセットを購入した。
 一度手放したCanonを再び手にしたわけで、やはり馴染みの相手はいい。そうなると色に際立った特徴はないが、ナチュラルすぎるNikonの色再現も、あまり自己主張せず控えめな相棒のようで再び手にしたい感情に捕らわれている。


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