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独自路線で行く異色のMVNO、トーンモバイルの子供を守るスマホ(3)
〜自画撮り被害から子供を守る機能


ユニークな「置くだけサポート」

 トーンモバイルが他社と大きく違うのはターゲット設定が明確で、そこに合わせた機能を提供していることで、1つはシニア層、もう1つは子供、家族にとって使いやすい機能をオプションではなく標準で付けている点だろう。
 例えばシニア層に限ってみるだけでも、高齢者にとっての使いやすさ、サポート機能、両親の安否確認、健康管理機能等を充実している。こうした観点は他社(大手キャリアを含むMVNO各社)にはない。
 地味な点かもしれないが同社のスマホ本体は当初から画面サイズが大きい。まだ5インチが中心になる前から5.5インチサイズだったし、現在、同社が提供しているスマホの画面サイズは6.2インチ超と大きく、フランスのメーカーWiko社製である。

 デジタルやスマホに慣れている人には何でもないことでも、操作に不慣れなシニア層では困ることも多い。そういう時に助かるのが電話サポートだが、「置くだけサポート」というユニークな機能があるのも同社の特徴。
 購入時にスマホ本体が入っていた箱の上にスマホの電源が入った状態で置くだけで、ある程度の不調は自動的に修復してくれる。

 こうしたことはハードとソフトの一体販売だから実現できている機能で、ほかにも親や子供の居場所を大まかに確認できる「見守り機能」や、詐欺電話など危険性のある電話番号などからかかってきたら着信時に警告画面を表示したり、危険なサイトへの誘導をブロックする機能(いずれも無料)なども装備している。

子供を守る自画撮り被害防止機能

 同社のスマホを最も特徴づけているのが子供(児童)をネットを介した危険から守る機能。
 小さな子供からお年寄りまでスマホを持つのが当たり前になってくると、増えるのがスマホを介した犯罪。振り込め詐欺にしろ、ID・パスワード盗にしろ、今はPCよりスマホを利用したものが中心になっている。
 なかでも増加しているのがSNSを介したもの。SNS上で少し会話をし仲良くなった相手から児童が狙われるのが誘い出しや裸の写真を送れと言われて送ってしまう自画撮り被害。表面化するものはそれほど多くないようだが、実際はかなりの数に上ると言われている。
 親としては緊急時の連絡用にスマホを持たせた方がいいのか、そうした被害に合わないように持たせない方がいいのか悩むところだろう。

 今、子供がどの辺りにいるのか、変なサイトを見ていないか、裸などを自画撮りしていないか・・・。子を持つ親にとって心配のタネは多い。もし、そうしたことを防いでくれるスマホがあれば、少しは安心して子供にスマホを持たせることができるのだけれど、と考える親は多いだろう。
 トーンモバイルはデジタル技術、AIでそうしたことに答えられないかと考え、順次機能を開発し同社のスマホに実装してきている。

 裸の写真などを自画撮りしようとするとスマホのカメラが検知して写真撮影をブロックするとともに保護者の端末に知らせる自画撮り防止機能は画期的だ。
 また学校や塾の帰り道でいつもと違う行動を取ったりすると、AIが通常の行動と比較して異常と判断すれば、保護者に緊急警告をする機能などもある。
 これらの機能を装備できるのも端末からプラットフォーム、販売、サービスまでを一元的にコントロールする垂直統合型経営だからで、他MVNOと大きく異る点である。
 今年は格安SIMを謳うMVNOにとって撤退、廃業、合併を含む再編成の年になるのは間違いない。それというのも価格しか打ち出せない同質競争をしているからだ。もちろんトーンモバイルとて、この波と無関係ではいられないだろうが、他社も同社のように特徴あるサービスを打ち出すことを願いたい。



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