........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................


 


悩める患者に必要なのはサードオピニオンと名医


 今回の腰・膝痛の件では皆さんからお見舞いや励ましのメール、電話をいただきありがとうございました。
 中には「自分が運転するから温泉療養に行きませんか」とまで言って戴いた友人もおり、本当に感謝です。ただ、助手席に30分も乗っていることができず、せっかくのお申し出でしたがご辞退させてもらいました。

 それにしても今回は参っています。こんなに長い間、痛みが続き歩けないとは。数日前から脚の痛みが少し和らぎ、やっと夜ぐっすり眠ることができるようになりましたが、それまでは夜中に何度も起きて脚をさすらなければならない始末で、とうとう9月22日早朝には救急車を呼び緊急入院させてもらおうとまでしました。それを思いとどまらせたのはサードオピニオンの診察でした。

サードオピニオンの言葉で和らぐ

 病名は脊柱管狭窄症。まあ、これは前から分かっていたことですが、右脚大腿骨から膝にかけての痺れは「L4根神経根障害」と診断され、脊柱管狭窄の手術をしても痺れは取れないから、手術は最後の手段でいいと言われました。
 では、どうすればいいのか。
「痛み止めの薬を飲めば痛みが和らぎ歩けるようになるから心配するな」
 そう言われて、救急車を呼ぶのをやめました。
 なぜか彼に相談するといつも納得し、安心し、精神が落ち着きます。その時も電話をするまで、痛くて痛くて堪らなかったのが、病名を告げられ、こうすればいいからと告げられた途端、精神的に楽になり、痛みも心なしか和らいだように感じたものです。

 まず言われたのが、今飲んでいる痛み止めの薬の量を増やすこと。
当初医師から処方されたのは「リリカ」で1回25mgを朝夕服用。
 25mgで効くことはまずない。それはMRI診断を受けた後、別の整形外科(セカンドオピニオン)で診察してもらった際にも言われたことでした。
 なぜ最初25mgの処方だったかといえば、「リリカ」は人によって頭痛、めまい、吐き気、眠気などの副作用が出るため、まず少量で様子を見るようです。副作用が強いという話は別のところから聞いていたので、実は処方されたものの数回しか服用していなかったのですが「75mgから急に効きだす人が多い」(セカンドオピニオン)「1回100mg、1日300mgまでは大丈夫だから」(サードオピニオン)と言われたので、彼の言葉に従い75mg/1回×2回に「リリカ」を増やした結果、「劇的」とはいきませんが、まるで薄皮を剥がすように痛みが少しずつ和らいできたように感じています。
 まだ仰向けには寝られませんが、横向きでも夜中に何度も起きることなく眠れるようになっただけでも喜びです。

名医の条件

 よくセカンドオピニオンが必要と言われますが、セカンドどころかサードオピニオンまで必要だと思います。
 今回の件でも後から思えばかかりつけの医師、次に診察をしてもらったセカンドオピニオンの医師、最後に意見を聞いた医師、それにMRI診断をしてもらった総合病院の医師まで加えれば4人ですが、彼らの診察は皆同じでした。処方薬も皆同じでした。

 それなのに私は4人の整形外科医にかかり、やっと最後の医師(サードオピニオン)の言葉で安心し、彼の指示に従い痛み止めの薬の量を増やした結果、少しずつ痛みが和らぎ、今では腰を曲げ、這うように歩かなくても、なんとかトイレまで歩くことができるようになりました。

 サードオピニオン、実は私の従兄弟で大阪・和泉市で整形外科クリニックを開業しているのですが、他の医師と何が違ったのか。
 まず病名をはっきり教えてくれたこと。診察は電話でのやり取りだったのですが、足の指の曲げ上げ、次にしゃがめるかどうか、左右片足ずつ立つこと、片足でしゃがむこと等々を電話口で指示され、痺れの箇所(右脚の前か後か側面か)や痺れの範囲等を聞き、「L4根神経根障害だから、まず痛み止めを服用すれば治る。3か月痛み止めを服用しても改善しなければ、それから手術を考えるぐらいでいい」と診断を下してくれたのです。

 「とりあえず痛み止め(でも)を飲んでみますか」「それで様子を見ましょう」と言われるより、はるかに安心できますよね。「とりあえず」とか「でも」ではなく、何をどうすれば、どうなる、ということを聞きたいわけです。
 ひとことで言うと「コミュニケーション」になるわけですが、「病気を診る」のではなく、「病人を観る」のが医者で、病人を元気にするのが名医と言われるのだろうと改めて痛感しました。

トイレの中にイスを

 こんなことなら最初の医師あるいはMRI診断をして薬を処方した総合病院の医師が、きちんと薬の説明をしてくれ、もっと早く「リリカ」の量を増やしていれば1か月もの間、痛みに苦しめられることがなかったでしょう。

 ところで、うちのトイレの中に椅子が置いてあります。丸椅子とはいえ狭いトイレの中だから便座にくっ付いて、その横にあるわけです。もちろん以前からそうだったわけではありません。
 大腿骨と膝に痛みがあり力が入らないから、トイレでズボンの上げ下ろしをする時の中腰がきついのです。それならと、中に椅子を置いてくれたのです。これに随分助けられています。
 椅子はトイレの中だけでなく廊下の途中にも、タンスの前にも置いています。いまはやっと少し歩けるようになり、廊下の椅子は必要なくなりましたが。

体重はガタ減り

 こんな生活を1か月以上続けていると落ちるのは筋肉と体重。普通に3食食べて運動もしないのだから太るかと思ったら逆で、体重は今では55.6kg。もう痩せ代はないでしょう。
 これ、当初は不思議でしたが、どうやら体重が減っているのは筋肉量分のようです。
 減ったものがもう一つあります。アルコール飲料です。アルコールを摂取すると痛み止めの薬が効きすぎて危険とのことで止められました。そんなわけで禁酒生活も続いています。代わりにノンアルコールビールを1缶だけ飲んでいます。

 もう少し回復して家の周囲でも歩けるようになればリハビリに通い、少しずつ筋肉の衰えを取り戻さなければと思っていますが、長い闘いになりそうです。





(著作権法に基づき、一切の無断引用・転載を禁止します)

トップページに戻る 栗野的視点INDEXに戻る







イオンショップ