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住宅に見るセキュリティーとコミニュケーション〜広場と通りの関係(1)
〜二極化する新築住宅


 早朝、歩いているといろんなものに出合い、いろんなことを発見する。都会の子は一様に疲れた顔をし、重いバッグを引きずるように歩いている。あんなに重そうなバッグを肩から提げていれば学校に着いた時は疲れているだろうと、つい同情さえしてしまう。それに比べれば田舎の子はまだ元気だ。朝出会えば「おはようございます」と挨拶をして通り過ぎる。学校帰りには何と言うのだろうと思っていると「ただいま帰りました」と挨拶された。

幼稚園建設に反対する高齢者

 住宅地を歩くとほかにもいろんなものを見かける。気になるのは空き屋の多さだ。はっきり空き屋とは分からないまでもそれらしきものも含めると結構多い。高齢で亡くなったのか、あるいは子供達と同居するようになったのだろうか。そこそこの造りの家が空き屋というのはもったいない気もするが、まるっきり他人事とも思えずなんとも複雑な気になる。
 その一方で新築住宅も増えている。つい数か月前まで空き地か別の建物が建っていたはずだが、建物ができてしまうとその場所の以前の姿がほとんど思い出せないから不思議だ。

 こうして街は姿を変えていくのかと思うが、新住民が増えると地域のコミュニティーが崩れていくという声は全国で聞く。最近では町内会にも入りたがらないそうだ。たしかに町内の付き合いは煩わしい面もある。できるだけ煩わしいことは避けたいと考えるのは人の常。といっても山の中の一軒家ならいざ知らず、街(町)で暮らしていると他人の世話にならないわけにはいかない。
 それでも干渉するのも干渉されるのも嫌だという人が増え、ちょっとしたことで隣近所や行政に文句を言う。腑に落ちないのは保育園、幼稚園の建設に「子供の声がうるさい」からと反対する人が増えていることだ。それも高齢者が反対すると言う。
 それってちょっと違はないかと思うが、近頃は老いも若きも皆内向き。自分のことしか考えないようだ。なんとも住みにくい世の中になったものだ。

二極化する新築住宅

 こうした傾向は住宅にも現れている。新築住宅(そのほとんどは新住民が造る住宅だが)を見ていると大きく2つの傾向に分かれることに気づく。
 一つは塀や囲いを2、3mと高くして外から中を窺い知れないようにしている家で、もう一つはオープンテラスを導入し内と外の境界をなくしている(より正確に言えば内と外との間に駐車スペースや庭などの緩衝帯を設け、内と外の境界を低くしている)家で、二極化する傾向にある。
 前者はセキュリティ重視、後者はコミュニケーションにウェイトを置いた造りといえ、それぞれに建築者の思想が窺えると同時に、いまの社会情勢を反映しているようで興味深い。

 宅地面積が広い家、それは往々にして富裕層の家だが、それらに共通しているのはまるでコンクリートの城壁で守られているような造りで、自他の境界を明確にし、ここから内に一歩でも入るのは許さないと自己主張しているように感じられる。
 昨今は犯罪も多く、いつ、どこで、どんな犯罪に合わないとも限らない故、防犯面から囲いを厳重にする気持ちは分からなくもない。それにしても、まるで中世の城のように高い城壁で囲わなくてもと思ってしまう。
 囲いの中(塀の中ではない)には広い庭があり、そこで子供を遊ばせたり、時には友達を呼んで茶会を開いたりすることもでき、囲いの中こそが社会だと考えているのかもしれないが、閉め出されているのはよからぬ侵入者だけでなく隣近所の地域住民まで拒絶されているような気がする。
                                            (2)に続く

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