デル株式会社

 


必要なのは技術力での解決ではなく、パラダイムの変換(3)
〜環境問題に取り組む一方で大型化する車


環境問題で脱石油、電気自動車化へ
一方で3ナンバー・大型化する矛盾


 さて、話を車に移そう。読者の中で家に1台も車がないという人はいないか、いても極少数だろう。中には配偶者が乗る車、子供が乗る車があり、それらを含めると2、3台という家庭が増えている。だから団地内駐車場も1家族1台分ではなく2台認めろという話もある。

 ところで最近、車に3ナンバー車が増えているのをご存知だろうか。かくいう私も3ナンバー車がこんなに増えているとは1、2年前まで知らなかった。きっかけはスズキスイフトスポーツを試乗した時である。スイフトが3ナンバー車でガソリンはハイオク仕様だったのに驚いたのだ。
 私の中には3ナンバーは排気量2000cc以上の大型車というイメージがあり、どう見ても小型車の部類に入るスイフトが3ナンバーということが納得できなかった。
 実は3ナンバー車の規定が変わっていたのだが、その時までその事実を知らなかったのだ。現在は排気量2000cc以上の車だけでなく、全幅1700mm以上、全高2000mm以上も追加され、これらの1つでも該当すれば3ナンバーになるのだ。

 スイフトスポーツが3ナンバーなのは全幅が1700mmを超えているからだが、「スポーツ」以外のスイフトは全幅1700mm未満に抑えられており、5ナンバー車である。また最近ではカローラにも3ナンバー車が追加されており、世の中の流れは3ナンバー化というか、車幅が広がっただけでなく全体的に大型化してきている。

 国産、輸入車問わず、近年、車が大型化しているのは実感されていると思うが、顕著なのは軽自動車で、少し前の小型車と変わらぬくらい大きくなっている。
 輸入車ではっきり分かるのはミニクーパーの大型化だろう。日本とイギリスはともに島国で、主要幹線道路は別にして道幅も広くはない。それなのに車を大型化すれば通行に支障が出るのは明らかだ。にもかかわらず、なぜ車の肥満化は進むのか。

 快適性、安全性、5ナンバーと3ナンバーの税率差縮小など、いくつかの問題があるが、ここでもやはり技術で問題を解決しようとし、根本的な問題を覆い隠そうとしている。
 車が環境に負荷を与えているのは明らかで、今や環境問題はこの星に住むすべての人々が考えなければならない問題である。
 そのために自動車メーカーがハイブリッド車や電気自動車への移行を含め、様々な努力をしているのはよく承知している。しかし、一時期、あれほど競い合うようにPRしていた燃費効率アップは、最近ほとんど謳われなくなった代わりに、自動運転という技術を競い出している。向かう所はそこではない気がするが。

 卑近な話だが、個人的には20年近くBMWを2台乗ってきた。1代目はクーペで2代目はセダンだったが、2代目に乗り換えた時、車は目覚ましく進歩(?)していた。
 アナログからデジタルへの転換で隔世の感があったが、個人的には要らぬお節介に映った。すべてがコンピューターで管理・監視されエンジンオイルの汚れ具合さえ自分の目で見ることができず、走行距離数等から交換予定日がコンピューターで決められ、ディーラーのメカニックも目視ではなく専用タブレットの画面に表示される指示に従っているだけだ。

 これは実際に経験したことだがバッテリーを自動車工場で純正品以外のものに交換していたが、ディーラーの点検整備で「非純正品のため(交換時期)不明」と表示されていた。
 バッテリー液の比重を調べることさえしない(できない)のだから、電子化は要らぬお節介、よけいなお節介。ディーラーを儲けさせるためだけのもので、ディーラーのメカニックはもはやメカニックとは言えなくなっている。
 科学技術の進歩が技術を廃れさせ、人を育てられなくなっていると言っていい。近い将来、「技術」「テクノロジー」という言葉は消滅し、別の言葉に置き換わるかもしれない。

 ところで変わらないのは燃費。1代目と2代目のあいだには刮目する(?)ほどの技術革新があり、燃費は向上しているはずだった。が、あに図らんや燃費は変わらず。これには正直驚きもし、ガッカリもした。高速道路走行で14.7km/L。
 10年以上の間があるのに燃費がほぼ同じというのは自分では納得できなかったが車がクーペからセダンへ、さらにセダンも大型しているため総重量が増えた分、2代目の燃費が伸びなかったのだろうが、技術力はそちらの改善方向には向かわなかったようだ。
    (4)に続く

愛犬の心臓は大丈夫?獣医師がおススメする犬用サプリ【毎日健心 コエンザイムQ10&フランス海岸松】


(著作権法に基づき、一切の無断引用・転載を禁止します)

トップページに戻る 栗野的視点INDEXに戻る





ソースネクスト