酷すぎる朝日新聞の値上げ
なかでも酷いのが朝日新聞デジタル版の値上げだ。
朝日のデジタル版は「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の3コースに分かれ、料金はそれぞれ980円、1980円、3800円となっている。
問題は「ベーシック」コースの値上げ。以前「シンプルコース」という名称だったものを9月8日の値上げ時期に名称を「ベーシック」に変更したものだが、あえて誤解を与えることを意図したかのような名称にしたのも悪質。これが「良識ある朝日新聞」のすることかと呆れるやら腹立たしいやら。
シンプルコースからベーシックコースに名称変更されれば中身がアップグレードし、シンプルより少し充実したかのような印象を受けるが実際は逆で、サービス内容を落としたダウングレードにもかかわらず、さもこのコースが「基本」であるかのような名称にするなど「天下の朝日新聞」がすることか。
改悪内容を見てみよう。値上げ前のシンプルコースは朝日新聞記事を毎月300本まで読めたが、ベーシックコースでは50本に減らされている。なんと6分の1に減量。料金は同じだが、実質6倍の値上げだ。
シンプルコース値上げの影響を最も受けるのは弱者である。月3800円はもちろん1980円も払えない。でも新聞は読みたい、と思っている弱者切り捨て以外の何物でもない。
何度も言うが酷すぎる。これが公器たる新聞社のすることか。しかもコロナ禍で生活に苦しんでいる人々が多い、この時期に。
値上げするならベーシックコースの内容は以前のまま据え置きで、スタンダード、プレミアムコースの方だろう。ところが、後者2コースの料金は据え置きでシンプルコースをベーシックと名称変更して6倍も値上げするなど弱者イジメ、弱者切り捨てではないか。
こんなことをしているから新聞は信用できない、「マスゴミ」などと言われるのだ。
なり振り構わぬ郵政グループ
似たようなことは他でも行われている。郵政グループは10月から順次、あらゆる分野でサービス悪化に乗り出す。まず土曜日の郵便配達が廃止される。それまでも集配業務の回数を減らしてきたが、それをさらに進めるというわけだ。
「ゆうちょ」業務はさらにサービス悪化に乗り出し、2022年1月17日から手数料アップを打ち出している。
例えば振り込み手数料。今まで無料だったものも現金振込は窓口であれATMであれ、すべて手数料を取られる。
それだけではない。硬貨に対しても51枚以上から手数料を取るのだ。「100円貯金」「500円貯金」をしている人は結構いると思うが、貯金箱に一定額貯まったそれら硬貨を持ってゆうちょ銀行に行き預け入れや振り込もうとすれば、窓口であれATMであれ、手数料を取られる。
銀行も両替手数料をはじめ各種証明書取得どころか預金にすら預かり手数料を取る方向で動いている。
このように形振り構わぬ手数料徴収、サービス悪化があらゆる分野で、密かに、こっそりと進行している。もはや世も末だ。首相が変わっても富裕層優遇、弱者切り捨て政策は基本的に変わらないだろう。庶民は政権に幻想を抱いてはいけない。
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