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3度目で180度変わった岩国・錦帯橋の印象


栗野的視点(No.852)                  2024年3月16日
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3度目で180度変わった岩国・錦帯橋の印象
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岩国で外国人に間違われる

 「Where do you come from?」といきなり話しかけられた。
岩国・吉香(きっこう)公園 で吉川広家の真新しい銅像を見上げていた時のことである。話しかけてきたのは70代と思しき男性ボランティア。
 「福岡です」と返事すると「日本の方でしたか、外国の方かと思い、失礼しました」と謝られた。
 観光地で外国人と勘違いされたのはこれで2度目である。昨年は高知城の観光案内ボランティアの人から間違えられた。

「以前も外国人と間違えられたことがあるんですが、なぜですかね」
「背が高くてメガネをかけ帽子を被られているから、外国からの人にはそういう格好されている人が多いもんですから、てっきり外国の方かと思い。それと雰囲気が外国の方のようなので」

 その後、公園内で欧米人と出会ったので彼らの格好を眺めてみた。髭が白く、サングラスをかけ、帽子を被った姿は感じが似ていると言われればそうかなと思えないことはなかった。キャップとサファリーハット、濃い色のサングラスと薄い色付きメガネという違いはあったが。

印象がよくなかった錦帯橋

 錦帯橋・吉香公園 は今回が3度目である。1度目はパンフレットによく載っている桜と錦帯橋の写真を撮りたくて、2度目は公園内の菖蒲の花を撮りたくてちょっと遠回りになるが寄り道をした。
 結果は2度ともちょっとガッカリで、特に最初の桜の季節は落胆が大きく、錦帯橋は見るところがないと早々に後にした。
 2度目の時も花菖蒲はあまり咲いてなく、これで花菖蒲を謳うかと独り毒づきその場を後にした。

 人は最初に目にした光景とその時の印象が強く残る。最初の印象がよければ好感度は上がるし、逆の場合は好感度は著しく下がる。

 岩国・錦帯橋の場合は後者で、私の中では「観光地」とランクされるどころか、行っても仕方ない場所にランクインされてしまった。だから観光ツアーパンフレットなどに岩国が入っていると、岩国は錦帯橋を渡るしか見るところはないだろう、ツアーに組むかなと疑問にすら感じていたし、岩国の話が出ても「岩国は見るところがない。桜が咲いているといっても錦帯橋の麓にほんの数本だけだ」とクソミソに言っていた。
 実際、最初に行った時は桜の季節だったが、桜は錦帯橋の麓に数本だけで、パンフレットの写真の撮り方はかなり作られていると感じていたぐらいだ。

 通常ならここまでガッカリした場所を再訪することはない。それを3度も訪れたのだから余程惹き付ける情報があったのかといえば、そうでもない。敢えて言うなら過去2度ガッカリしているから全く期待せず、通り道だから寄ったというだけだ。
 といっても何もなければ寄ることもなく素通りすればいいわけだから、少時間でも寄ってみようと思わせたのは梅の名所という情報があったからだ。といっても山口県下で有名な梅の名所というわけではない。言うなら岩国の中で、という程度だ。
 山口の梅の名所は防府天満宮や光市の冠山総合公園梅の里などが有名で、直前に冠山公園に寄ったからその延長線上(岡山県美作市に帰る途中)にあるからついでに寄ってみたという感じで長居をする予定は全くなかった。
 ただ今年は気温のせいでどの花も開花が2週間から1か月近く遅れているので梅以外に撮るものがなかったということもあった。

3度目で180度変わり好印象

 吉香公園でいきなり外国人に間違われたこともあり、その場でボランティアの男性としばし立ち話をした。
「以前、桜の季節に来たことがあるんですが桜は錦帯橋の麓に少ししか咲いてなくてガッカリした記憶があります。でもパンフレットには桜の名所で載っていますよね」
「桜の名所なんですよ。錦帯橋の麓の土手沿いが桜並木でずっと続き、桜のトンネルになりますし、公園の横の通り沿いも桜並木があり、桜の季節にはきれいですよ」

 どうやら私が最初に岩国に寄った時は旬の桜の時期ではなく前後どちらかに少しズレていたため桜が咲いていたのは数本しかなかったらしいし、2度目に来た花菖蒲の時も時期がわずかにズレるなど、どちらも旬の時に外れていたから印象がよくなかったようだ。
 もし旬の時期に来ていたら岩国賛歌に見方、言い方は変わっていたに違いないと痛く反省した。

 人は第一印象や最初の印象に左右されることが多いが多面的、多角的な見方、考え方が必要と改めて痛感。
 ところで吉香公園の梅。梅林はないが公園内に三々五々と咲いていて、それぞれに見応えがあった。

 梅花の様子は「栗野的風景」http://blog.livedoor.jp/kurino30/archives/52924687.html
でご覧下さい。


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