栗野的視点(No.843) 2024年12月1日
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「分別」「常識」「理性」が欠けた社会
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「いろいろ反省して、今や俺の身体は分別・常識・理性になってんのよ」
11月14日に亡くなった火野正平が、芸能記者から女性関係について質問された時、左肩、右肩、股間を順に手で指し、放った言葉である。
けだし名言。この時、火野正平73歳。まだまだイケるでも、もう歳だよ、でもなく「分別・常識・理性」と言い放った時に受けた印象は「稀代の女たらし」ではなく、NHK・BSプレミアムの「にっぽん縦断 こころ旅」で自転車に乗り各地を回っていた火野正平。
火野正平に関しては「美男子でもないのに、なんで女性にモテるのか」と女性達からよく聞かれるが、個人的に感心するのは別れた女性達が悪口や恨み言を言うどころか「憎めない」とか「一緒にいられた、それだけでいい」と言っていること。
なんとも羨ましい。別れた後、大抵の相手は悪口や恨み言を言う。それは自分に非があるのではなく、相手の方が問題なのだと自分に言い聞かせ、納得しようとする自己肯定感から来る。
「嫌いになって別れたわけではない」という言葉を時々、いや最近はよく耳にするがそれは嘘だろう。好きなままなら別れる必要はないわけで、どこか嫌いになっているから離婚を選択する。
それにしても11人とか噂される相手から別れた後でも「一緒にいられた、それだけでいい」なんて言葉を言われるとは羨ましい。
それにしても最近は「いろいろ反省」せず、「身体は分別・常識・理性」どころか「無分別・非常識・欲望」で成り立っている者が年齢、性別を問わず溢れている。なんとも嘆かわしい。
本来人の手本となるべき「師」と呼ばれる教育関連者や僧侶も「分別・常識・理性」をなくし不道徳、金儲けに走り、性欲の赴くままに行動。
また法から外れた人間を補導する警察官、検察官が同僚の財布から現金を盗んだり、住居に侵入して現金を盗んだり、勤務時間中に交番内で性行為に及んだり、検事が同僚に不同意性行為を行うなど、これが曲がりなりにも先進国と言われる国で行われていることかと耳目を疑う。
人の道を説き導く側がこれだから犯罪に手を染めた側に分別・常識・理性があるはずはなく、昔は逮捕されると観念して白状したものだが、いまや現行犯逮捕されても「やっていません」とシラを切る。
政治家に至ってはもっと酷い。政治家になるということをタレントと同列に考えているのか、タダで海外旅行できる特典、あるいは不倫相手探し、私腹を肥やす場と考えているのかと呆れるばかり。
そういう人間を選挙で当選させている有権者も有権者。同列と考えていいだろう。
大人がこれだから未成年者が倣うのはある意味当然ともいえ、犯罪の低年齢化がこの国でも進んでいる。そして狂暴化も。
嘆いてみても何も変わりはしないが、他に方法も見つからないし、変わるとしても今後長い年数が必要になりそうだ。その時、人類そのものが存在しているかどうか。
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