| 左ハンドルの方が自然な姿勢
 ここでちょっと6月8日配信の「栗野的視点(No.581)」で「ブレーキとアクセルの踏み間違いは高齢者に特有のミスか」の終わりの方で書いた拙文を思い出していただきたい。
 ブレーキとアクセルの踏み間違い防止について「私的な提案を一つ」以下のように記した。
 「そもそもブレーキとアクセルの踏み間違えはなぜ起きるのか」「それは両ペダルの位置が接近しているからである。もう少し両ペダルが離れていれば踏み間違えは起きないはずだ」と。
 
 実はこれに関連して最近2つの記事を目にした。1つは朝日新聞デジタルに掲載(2017年9月6日)された日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長の菰田潔氏のインタビュー記事。
 氏はその中で以下のように述べている。
 「ヨーロッパは左ハンドルがメインですが、誤操作・誤発進が日本ほど多くない」
 「左ハンドルだと、右足の正面はスペースがあるから、アクセルペダル、ブレーキペダルを正面に置ける」
 「右ハンドルだと右にホイールハウスがある。アクセルペダルが真ん中に、ブレーキペダルはさらに左側に来ますよね。極端にいうと、ブレーキを踏むのに体をひねらないといけない。特に踏み間違いの多いコンパクトカーは、運転席が狭いので、それが顕著です」
 
 やはり車の構造に問題があったのだ。そういえば昔、FF(フロントエンジンフロントドライブ)車を借りて乗った時、アクセルペダルが随分左側にあって窮屈だなと感じたことを思い出した。以来、FF車には乗らないようにしてきたが、いまやコンパクトカーはほとんどFF車になっているらしい。
 しかもブレーキペダルは左寄りになっているから、とっさの踏み替えの時にブレーキよりアクセルペダルの上に足が乗るのは人為的ミスというより車の構造的な問題だと思える。いっそブレーキは左足で踏むようにした方が人間工学的には合っているような気がする。
 
 アクセルペダル位置から見直したマツダ
 
 もう1つはマツダの対策である。以下、同社のHPから抜粋、要約して紹介。
 1.従来のコンパクトカーだと前輪ホイールハウスの出っ張りが右にあるため、アクセルペダルは左に寄せざるを得ない。
 2.ブレーキペダル、アクセルペダルともに左に寄ると同時に、両ペダルの間隔が狭くなる。
 
 そこでマツダ車は以下のような構造にした。
 4.前輪を前方に移動し、足元の右側スペースを確保
 5.ブレーキ、アクセルペダルを右に移動すると同時に、両ペダルの間隔を少し広げた。
 
 従来、ブレーキペダルの位置はドライバーの身体中央線より左寄りには位置されていたが、今回の改良で身体中央線よりわずか右寄り配置になった。
 これでドライバーは身体をひねった状態でペダル操作をしなくてよくなるし、走行時の疲れもかなり軽減される。
 (3)に続く
 
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