セブン・イレブンが転落する時(2)


時短に動き出した小売業

 各業界で人手不足が言われだしたのは2014、2015年頃からだろう。その深刻度が増してきたのは2017年頃で、この頃、各業界で人手不足倒産や人手不足による閉鎖・閉店が目に付き出した。
 流通小売業が24時間営業を見直しだしたのもこの頃で、西友グループの食品スーパー・サニーは2017年7月2日、福岡市南区長住の店舗を従来の24時間営業から5:00〜25:00に短縮したし、その少し前にはファミリーレストランのジョイフルが24時間営業の見直しを行っている。これらは全店規模での24時間営業見直しではなく、店舗ごとでの見直しであり、24時間営業を継続している店舗もある。
 一方、全店舗一斉に24時間営業を中止したところもあり、イオン系の食品スーパー、マックスバリュ西日本はこの3月4日から全店で24時間営業を中止した。
 ホームセンターも営業時間短縮に動き出しており、岡山県北を中心に店舗展開しているホームセンター・ナンバは2019年1月5日から従来の営業時間7:30〜20:00を8:00〜19:30に変更している。

 このように見てくると小売業界が脱24時間営業に動いているのは大きな流れと言える。
 その中でコンビニだけが24時間営業を頑なに守り続けているわけだが、24時間開店しておく意味があるのかどうか。例えば過疎化が進んでいる地方や中規模都市の住宅地で。
 実のところ地方のコンビニで夜中に客がくるのかどうか。開いていれば来る客が数人程度はいるかも知れないが、その数人の客のために人件費や光熱費を含めた
私の田舎で尋ねたところゼロではないような口ぶりだったが、光熱費に人件費を加えれば明らかに深夜はマイナスのはず。それでも契約上、24時間営業をヤメラレナイというのが実情だ。

 それにしても効率経営を旨とするコンビニがなぜ非効率な24時間営業の中止を求める店舗を認めないのか。
 その1つは先にも挙げた「コンビニは社会インフラ」という理屈である。たしかに銀行支店や、郵便局の縮小・閉鎖で、公共料金を始めとした振り込みや小荷物の取り扱いが不便になり、そうした代わりをコンビニが担っているというのは分かるが、いまや「コンビニは社会インフラ」の一部を担っていると言うのは言い過ぎ、思い上がりというものだ。

本部による加盟店搾取の構造

 もう1つはバックヤードの問題だ。比較的客が少ない夜中に商品を積んだ配送トラックが各店を回るシステムになっており(順路ができている)、一部店舗に閉店時間を認めれば、配送効率が下がるというものだ。
 その論理は分からないでもないが、配送トラックの順路組み換えで回避できないのか。その余地がまったくないのか疑問である。
 結局のところ、コンビニの効率経営は本部の効率経営であり、加盟店オーナーや現場は逆に非効率を押し付けられ、各店舗オーナーは非効率経営に泣いているというのが現状だ。
 こうした体制はなにもコンビニに限ったものではなく、様々な業種、例えば本の出版取次と書店との間などでも見られるから、この国の効率システムは現場に非効率を押し付けることで成り立っていると言っていいだろう。

 コンビニの雄と言われるセブン・イレブンだが、現場サイドから見れば搾取の上に君臨している企業だ。フランチャイズ加盟店を募集する時は耳あたりのいい言葉で誘い、開店前の試算では実際の読みを水増しした数字を提示し、その数字に基づいて売り上げ「ノルマ」を課す。それが達成できなければ本部の指導員(スーパーバイザー)がやって来て、「チャンスロス」を指摘し、常に棚に商品を置いておくように指導する。
 日持ちがする商品ならそれでもいいが弁当など日持ちがしない商品を常に棚に並べておくのは店舗側にとってリスクになる。商品を並べるということは仕入れるということだからだ。仕入れればカネを払わなければならない。売れ残りは返品することも値引き販売することも認められない。
 酷い例になると「売れ残った弁当は自分達で食べろ」と「指導された」という話まである。最近はそこまで露骨な「指導」はないと思うが、夜逃げ同然に店を閉め、その地から離れたセブン・イレブンのサラリーマン経営者は私が住んでいる地区でも知っている。「コンビニ残酷物語」と言われる所以だ。
                                        (3)に続く

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