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下請けの悲哀を脱し、メーカーを目指した男(1)
非接触搬送装置開発物語−−第一施設工業社長・篠原の闘い


 「天才とは99%の努力と1%のひらめきである」と言ったのはエジソンだが、「天才」という言葉を「成功」に置き換えても同じことが言えるだろう。
つまり成功する人間と失敗する人間の違いは努力をするかしないかの違いといえる。
 とはいえ、闇雲に努力すればいいというものでもない。
努力の方向性を間違えばそれは単なる徒労である。
では、方向性とは何か。
それを与えてくれるのが「ひらめき」である。

 しかし、それだけでは十分といえない。
努力というエンジンに点火するスターターが必要である。
それはしばしば激しい反発心(コンプレックス)だったりするが、このコンプレックスをバネに成功した人間は過去多い。

 今回、紹介する篠原統もそんな一人だろう。
彼が第一施設工業を設立したのは1967年。当時はエレベーターの据え付け・保守工事を行う下請け企業だった。
それがあることをきっかけに脱メーカーを目指したのだ。
篠原にその決心をさせた「事件」とは一体何だったのか。
半導体の大家、大見忠広をさえうならせた、同社の技術「非接触搬送装置」はどのようにして生まれたのか。

 以下、数回に分けて画期的な技術の開発物語を紹介していくが、その前に同社の基礎資料を提示しておこう。

社 名:第一施設工業
代表者:篠原 統(おさむ)
所在地:福岡県粕屋郡新宮町大字上府776−17
電 話:092-941-7602
設 立:1967年
資本金:7,650万円
社員数:70人
事業内容:超高速垂直搬送機「ハイリフター」・非接触搬送装置「MAGIC MOVE」・大型ガラス基板洗浄機・クリーンルーム向垂直搬送機「クリフター」その他省力機器の設計、製作、販売並びに取り付け工事及びメンテナンス。
URL http://www.daiichi-shisetsu.co.jp


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