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頑張る企業とダメな企業の違い


 職業柄いろんな企業経営者に接してきたが、なるほど伸びるはずだと納得できる
企業がある反面、これはダメだと逆の意味で頷ける企業もある。
一体両者はどこが違うのだろうか。
結論から先に言えば、ダメな企業はダメなこと自体に気付いていないのである。
 例えば当事者意識が薄いというか、どことなく話が他人事に聞こえる経営者。当
然、業績が上がらないのも部下の責任で自分の指導や指示がまずいとは全く気が付
いていない経営者は結構多い。
 また少し手を打った方がいいのではないかと思い、それとなく数回メッセージを
送っているのだが、一向にそのことに気付かない経営者もいれば、こちらが一生懸
命指導しているのに、常に言うことが評論家的で真剣さが感じられない人等々。
 こういう人達に共通しているのは「ありがとう」という言葉を言わないことであ
る。別に誰かに感謝しろと言っているのではない。そういうことではなく、なんら
かのサポートなり、アドバイスをもらったと思えば感謝の言葉を口にするのは当た
り前のことである。それを言わないということはアドバイスをアドバイスと感じて
いないということであり、そのこと自体にすでに問題があると思うのだが、それに
気付くようならダメ企業ではないか。

 さて、以下に伸びる企業とダメな企業の違いを列挙してみよう。

1.勉強熱心かどうか

 伸びる企業の経営者は皆さん勉強熱心である。業界に関することはもちろんだが、
それ以外のこともよく勉強しているし、そのような会合にもよく出席している。
 対してダメな企業の経営者は概して勉強不熱心である。
なかには自分の業界に関連することでさえあまり勉強していない人がいるのは驚く
ばかりだ。

2.好奇心が旺盛かどうか

 伸びる企業の経営者は皆好奇心が旺盛である。なんにでも興味を持ち、知りたが
る。興味を持ったことは調べるから、その分知識も増える。しかも知識を知識とし
て持つのではなく、常に自社に応用できないか、取り入れられないかという観点で
ものを見、考えているから、何かを見るときでも裏の仕組み、メカニズムを知ろう
とする。
 対してダメな経営者は自分達の業界のことにしか関心がないし興味もない。業界
のことに関心があるのは、それが売り上げや利益に直結するからだ。ただ、それら
は往々にして目先の売り上げや利益のことだが。
 このように目先のことにしか興味がないから、いろんな会合に出ても話題が少な
く人からもあまり相手にされない。結局、話相手は業界の人間か、社内の人間のみ
ということになる。簡単に言えば力関係で話を聞かせられる相手か、互いに愚痴を
言う相手ということだ。
 「男子3日も会わねば刮目して見よ」という言葉があったかどうかは知らないが、
いつ会っても、久し振りに会っても代わり映えのしない話しかできない相手とは会
うだけムダだろう。

3.人に会うのが好き

 伸びる企業の経営者は人に会うのが好きだ。本当に有用な情報は人を介して伝わ
ってくると知っているからだ。そういう打算だけで会っているわけではないだろう
が、結果として人に会えば情報も伝わってくるのは事実だ。
 一方、ダメな経営者は社外の人に会うのが苦手だ。自分のダメさ加減が相手に見
抜かれるのが嫌なのか、話の底の浅さが露呈するのを恐れているのかは知らないが、
Face to Face で情報を得るより、コンピューターを使ってウェブで情報を得たが
る。そこには誰でもが知り得る情報、言葉を換えればあまり価値のない情報しかな
いのだが、それが情報だと信じている人のなんと多いことか。


(著作権法に基づき、一切の無断引用・転載を禁止します)

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