SIMフリースマホを使って分かったこと
〜メリットと注意点(3)


デュアルSIMの上手な使い方は

 最後にデュアルSIMスマホを使っていて感じたメリット、デメリットを書いておこう。(ここで言うデュアルSIMとは両スロットとも3G/LTE対応だが、同時使用はできず、SIM1と2を切り替えて使うタイプのこと)
 まずメリット。よく言われるのが海外に行った時で、片方のSIMスロットに国内のSIM、もう一方に渡航先の現地SIMを差せば日本からの電話も、現地の電話もそれぞれ国内通話料金で済むから、ローミングなどの高い料金を払わなくて済む点。
 では海外旅行に行かない人にはメリットがないのかというとそうではない。私などは海外旅行目的でデュアルSIMスマホを買ったわけではなく、日本国内でスマホ通信料を安くあげるのが目的で、片方のSIMスロットにケータイ(通称ガラケー)SIMを、もう一方にMVNO業者のSIMフリーを入れ、両方を切り替えて使っている。
 もう少し具体的に言うと、通常は通話用のケータイSIMを待ち受けにし、インターネットやメールチェックをしたい時のみデータ通信専用SIMに切り替えている。

 この方法の不便さは2つのSIMを適宜切り替えなければならないということと、切り替えた後、元に戻すのを忘れるという点だ。
 実はこれがデメリットになるのだが、SIMの切り替えを忘れるとどうなるか。データ通信SIMにしたままで通話用SIMに戻し忘れていると、その間にかかってきた電話を受けられない(不通状態になる)ということだ。何度か電話したけど通じなかった、と後で相手から指摘されたことがある。
 もし、これが仕事上大事な電話だったら信用を失ったり、仕事を失うことにもなりかねない。それでは困ると言われそうだが、回避方法はある。050などで始まるIP電話を使い、ケータイ電話番号にかかってきた電話をIP電話番号に転送するのだ。これでケータイにかかってきた電話を逃すことはない。
 それでは転送電話料がかかるではないかと思われるだろうが、かけ放題契約なら転送も無料だから、余分な料金が発生することはない。
 IP電話は音声状態がよくないから使いたくない、という人もいるだろう。その場合は受信直後に自分の方からかけ直せばいい。どうせかけ放題なのだから(かけ放題プランに契約している場合)。
 この場合の問題はSIMフリーがIP電話付きであることと、各社のかけ放題プランに入っているかどうかだが、通話量が多い人はケータイのかけ放題プランはお勧めだから、ぜひこの方法を試してもらいたい。
 以上が実際にSIMフリースマホを使って分かったことなので、もしSIMフリースマホを買う場合の参考にしてもらえば幸甚だ。

 


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