8月からレギュラーガソリンがリッター142円、ハイオク153円(福岡市)になった。全国平均は145円を超えているそうだ。(2009年時点)
一時はリッター100円を切ったこともあっただけに、最近の高騰には驚く。しかも当分下がる見込みはないというから、何らかの対策をと考えている人も多いに違いない。
ところで、全国一ガソリンが高い県はどこかご存じだろうか。
長崎県だそうだ。
離島が数多いため輸送コストがかかるのが一因らしい。
レギュラーガソリンがリッター151円10銭(8月6日)だから、ほとんどハイオク並みの高さだ。
福岡市内のセルフスタンドは大体142円(レギュラーガソリン)。フルサービスの有人給油所はもう少し高いかもしれない。
それにしても遠出が増えるこの時期にガソリンの高騰は痛い。
「燃費効率を考えて高速は時速80kmで走るように心がけています」とTVのインタビューに答えていた人もいたが、できるだけエコ走行に徹したいが、炎天下のドライブではエアコンを切るわけにはいかないし、走行時間も短くしたい。
走行時間か、燃費か、いろいろ悩むところだが、「当社のエンジンオイルを使えば燃費は確実に向上します」と胸を張るのは(株)トライボロジーの平島龍弥社長。
平島氏が同社の主力商品、エンジンオイル「大魔神」の前身ともいえるオイル添加剤に出合ったのは氏がコマツ(登記社名:(株)小松製作所)に在籍していた頃。某勉強会の席でフッ素樹脂を混合した添加剤をオイルに入れれば、エンジン室内の摩擦が減り、エネルギー効率がアップすることを知ったのだ。
当時、コマツが新規事業のネタを探していたこともあり、社内で事業化を画策していていたが、その後の景気悪化で同社も新規事業政策の全面的な見直しを行うことに。その過程で平島氏達の計画は事業化廃止と決まるが、すでにフッ素樹脂混合添加剤の魅力に取りつかれていた平島氏はそれを機に同社を退社。自ら事業化することを決意する。そして平成7年12月に(株)トライボロジーを設立。
「フッ素樹脂は摩擦係数が非常に低く、すべり性は氷の表面に次ぐといわれています。このフッ素樹脂を混合した当社のオイルをエンジンルームに入れれば、ピストンとシリンダーの滑りが格段に向上し、エネルギーロスが激減します。その分、燃費は確実に向上します。それだけではなくシリンダー表面にフッ素樹脂が付着、表面をコーティングするのでエンジンのガタツキが減り、振動、騒音が少なくなりますし、エンジンも長持ちします」
と平島氏。
ユーザーからも「エンジン音も静かになったし、走行距離も確実に伸びた」との反応が寄せられている。
なかでも燃費が直接コストに跳ね返る運送業界や、金をばらまきながら走っているとまで揶揄される漁船は石油価格の上昇は死活問題だ。それだけに燃費を飛躍的に改善する同社製エンジンオイルに寄せる期待は大きいが、その一方でチェックも厳しかった。
「当初いくら説明したり、実験結果を示してもなかなか信用されずに苦労しました。それがベップ物流(別府勇社長、福岡県久留米市)さんが導入され1年4か月に渡って走行データを調べられたんですが、その結果、燃費が平均20%向上。さらにディーゼルエンジンの排ガスも大幅に減少し、やっとこれは本物だと認められたという具合で」
このほか漁船では黒煙の減少、燃費の向上、産業用機械では騒音の低減、耐用年数の向上など各方面で好結果を出している。
とはいえ、ここまで一直線に来たわけではない。
同社12年の歴史は試行錯誤、改良の連続だったといえる。景気がいい時代、燃料費が安い時代は燃費などほとんど気にされず、いくら営業に行ってもほとんど相手にされなかったと嘆く。それがこのところの原油価格の高騰、環境問題に対する意識の高まりで「少し追い風が吹いてきた感じですが、まだまだ」と平島氏。
根が正直者の平島氏は営業トークは全く下手。もう少し上手に言えばいいのにと端で見ていてもハラハラするほど愚直に技術の説明に終始。会社設立後12年の大半は研究開発に重点を置いてきたというのもよく頷ける。
例えばフッ素樹脂は他の物質との付着性が弱く、剥離し易いという難点があるが、研究に次ぐ研究、改善に改善を加え、金属や他の物質との付着性を高めることに成功。
こうした研究重視の姿勢は社名にも表れている。商品や適用分野を直接連想させるのではなく、あえて「摩擦学」を意味する「トライボロジー」としたところに氏の目指すところ、この商品に対する思い入れが読み取れるというものだ。
「いいのはよく分かっているがオイル添加剤ではなく、オイルと一緒に最初から混ぜているともっと使いやすいのだが」
そんなユーザーの声を取り入れ、フッ素樹脂を微粉化するとともに、そのフッ素樹脂と相性のいいオイルを見つけ、混合することに昨年成功した。
「通常のオイル交換と同じように当社のエンジンオイル『大魔神』を入れてもらえばいいから、以前に比べてうんと使いやすくなったはずです」
一般的にオイル交換は5,000kmに一度が目安といわれているが、同社のオイルなら2万kmごとに一度でOK。
ガソリン価格高騰につれ、今後、経済がインフレに振れるのは間違いない。コストダウンを図りたいのは経営者に限らずオーナードライバーも同じだろう。興味がある人は一度下記まで連絡してみるといいだろう。
株式会社トライボロジー
福岡市早良区飯倉7−2−12
tel 092-984-3806
URL http://www.engine-oil.jp
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