■H17年12月17日(土)
1.特別企画 「リエゾン九州の活動と成果発表」
リエゾン九州の今年一年の活動を振り返り、リエゾン九州の設立の経緯と組織としての活動理念を再度確認するとともに、これまでの活動の中で
具体的な成果が上がった会員企業の代表にその内容を語っていただいた。
B班渋田の活動概略報告の後、まず福岡金網工業梶E山本氏から事業拡大における中古パソコン販売での成果が発表され、次いで社会保険労務士・
多比良氏より同社顧問就任などの効果が報告された。
また滑yしい・松尾氏のリサイクル商品販売取引の成立事例、阿津坂
商事・阿津坂氏からは地域浮揚への大川の取り組みに10月のリエゾン例会開催が貢献して いるとの報告があった。最後に活動報告を締めくくる形で、
B班渋田よりリエゾンへの参加の意義と一層の
参加協力の推進をはかる意図が示され、新規参加者にもアピールする内容となった。
2. 発表企業 「効果的HPの作成・ネットによる動画配信システム」
発表企業 : 株式会社ケービレッジ
発表者 : コミュニティーチャンネル部部長 臼井 恵氏
地方ローカルでケーブルテレビ事業・CM制作を軸に事業展開する同社がその一環として新たに推進しているのがネットでの動画を使用した
CM制作によるHP制作の受注。高画質と独自の圧縮技術によるダウンロードスピードの速さが売りながら受注が低迷気味の
現状報告がなされると、まず会員の竹下氏から売り方の方向性をよく考えないとツールとして動画を売るのは難しいとの意見が出され、やるならばCMと
してよりもマニュアルなどの商品販売後のフォローになるような方向性を志向すべきとの具体的指摘がなされた。
また、HPとしてヒット数を考慮しサーチエンジン対策を重視すべきとの意見も出たが、根本的な部分で同業他社との差別化を図るべくケーブルテレビ
事業で培った経験と技術をより前面に出してアピールすべきという意見が栗野氏より出され、参加者たちもその部分では意見の一致を見た。結論としてひとまず
戦略面を練り直す必要性が示された。
3.発表企業 「地ビールに賭ける! 情熱のビール・ブルーマスター」
発表企業 : 有限会社ケイズブルーイングカンパニー
発表者 : 代表取締役・ブルーマスター 加藤秀則氏
製缶会社社員時代ビールのおいしさに目覚め、アメリカに渡りその醸造技術を習得し試行錯誤の末味わいのあるビールを開発。その製造販売を
めざして会社を興し福岡産地ビール「ブルーマスター」の消費拡大を目指す情熱のビール職人・加藤氏。
その商品開発の経緯と先を見越した経営感覚、酒税法の壁と戦いながらの流通と生産規模の拡大の問題が話されると、参加者たちは
改めて日本におけるビール造りの難しさを知らされた様子で頷く。
プレゼンテーションの後主力商品「ブルーマスター」試飲。その薫り高さと芳醇な味わいに魅了された参加者からは、もっとPRして生産規模の
拡大をめざしていいのではとの意見が相次いだ。
人的問題もあり生産規模の拡大には難しい側面もあるものの、流通拡大については知己を紹介してもいいとの意見も参加者から出され、本年最後
にふさわしい明るい見通しも見える発表となった。
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■H17年11月19日(土)
1.発表企業 「セイフティー・オークションの販路開拓要請」
発表企業 ET9株式会社 苑田 勝氏
ネットで買い物やオークションを利用する消費者が急増しています。
しかし個人情報が漏れネット犯罪関係のニュースは後を絶ちません。
安全で簡単に利用できるネット販売・ネットオークションシステムの紹介と販売先の開拓を目的で発表。
セーフティ・オークションの特徴は
1、ブログで店舗運営・・・携帯からの簡単出品OK
2、安全オークション・・・匿名性を保持した商品取引システムでネット被害に遭う事なし
3、圧倒的な集客の実現・・・地域密着システムによる地場の旬な商品の出品OK
4、団塊の世代以上の方にも対応して誰でも出品・購入のできるシステム
このようなシステムで九州からネット市場に新規参入を図る。
2.発表企業 「保冷・保湿シートマットシリーズの販路開拓要請」
発表企業:(株)秋山工業 社長・中嶋三順氏
同社は配管工事業だが1988年に九州・山口地区中小企業育成基金の助成制度を受けアイスマット製造工場を完成して
事業化フレキシブル保冷・保温シート「アイスマット」の製造・販売
ボディフィットネスタイプで、リフレッシュ効果抜群!フリーサイズにカット出来るニュータイプの保冷パッド!
※高分子ポリマーを凍らせて体に当てたり、ネットチョッキや帽子に挿入して体や頭 を冷やしたり、またペットの散歩時に
ペットに装着して犬やネコに涼を取る製品がある。
そのほか水害などの時、シート内のポリマーが水を吸い込むと急激に膨張して砂袋の役目を果たす防災グッズなどの開発品がある。
この製品の販路開拓を目的で発表。
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H17年10月22日(土)
〜バトルディスカッション in 大川〜
『 地方の企業・商店は どうすれば生き残れるのか 』
開会の冒頭に、今回の出張例会の開催に協力して現地の準備活動を行ってきた、NPO法人大川未来塾の
代表阿津坂芳徳氏と、リエゾン九州理事伊藤恵美子氏から趣旨説明と挨拶があった。
会場となった『ヴィラ・ベルディ』は、庭のある商店街を作ろうと言う未来塾メンバーなどの提案で実現した「パティオ事業」
の第1号施設である。
イタリアから取り寄せた4本の柱を施設正面に設置し、現地から職人を呼び寄せてタイル張りも行ったと言う。テナントにもイタリヤレストラン、ブティックが入居し、
大川の街中の、洒落た『南欧の香りのする街』である。今回のディスカッションは、その2階の小ホールで実施された。
1.基調講演「地方は生き残れない?」
\リエゾン九州代表ジャーナリスト栗野良氏
小泉政権の施策は地方切り捨てに動いており、このままでは地方は生き残れないかもしれない。従来、
ばらまき行政と批判があった補助金の一律配布を改め、近年は選別・重点配布に変えている。今後、地方が生き残るには地方のブランド化と個性化が必要である。
今まで産地はユーザー・消費者を見ないで問屋を見ていた。だから売れなくなった。
奇をてらい目先のもの珍しさを追っても失敗する。マーケティングが大切だ。情報・データは読み方で価値が代わってくる。
これまで製造業は技術の流出を防ぎ、汚いものを隠すために見せなかったが、今後は積極的に見せる工夫をしなければならない。それは「魅せる」事につながる。
見せる事を通して子供や若い人たちに生産を体験させることで、後継者作りにもつながる。
ディスカッション「地方の企業・商店は どうすれば生き残れるのか」
<パネラー>
潟gイップエシマ 代表取締役社長 江島廣典氏
カグロックス梶@代表取締役社長 鐘ヶ江洋一氏
兜專商店 代表取締役社長 佐々木徹氏
マツノデザイン店舗建築梶@代表取締役社長 松野國一氏
<コーディネーター> 栗野良氏
まず、住宅事情の変化が家具の需要を著しく減少させた事を確認。展示会も問屋やバイヤーだけ、
個人が入れない様子など問題が指摘された。
問屋に向いても、安い輸入家具に押されてしまうだけである。ハウスビルダーやマンション業者への設計段階からの参画の必要性が取り上げられた。
個別ユーザーからの受注獲得のためのツールとして、インターネットでアクセス可能な仕掛け作りへの挑戦とか、シャッターの目立つ商店街を
「インテリアストリート」に変え、将来的には敷地万坪の「インテリアモール」建設の夢まで登場した。
そんな意見に混じって、「集積した技術と流通の体系は大川にはある。しかし、最も大切な人材の蓄積のためには、
大川が住みたい街でなくてはならない」と言う意見。
他の参加者から「バブルに懲りてない。大川は大川らしくあればよい。どこを目指しているのか?」と問題提起された。
補助金や政治家頼みの姿勢が、地域の自主性を削ぐ結果に結びつくと警戒する意見に対し、街興しと人づくりのために、
行政や大学の施設等に積極的に活用すべきであるとの意見対置があった。また、大川の家具と似た状況に置かれている佐賀の有田焼関係者からは、
最盛期の分のにも売上は落ちている中で、従来の固定観念を捨てて技術を行かすための代をターゲットにした新しい商品化の取り組み等も紹介された。
「地域ブランド」について議論が集まった。そんなものあり得ないと言う意見も多かった。「地域のしがらみ」と「横並び意識」
を脱して、いくつかの成功事例を作る事によって、ふたたび地域ブランドを確立する可能性があるのではないかと言う意見で締めくくられた。
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H17年9月17日(土)
〜昼食会〜
有限会社 樹乃根(旬彩 きのね)にお弁当を準備いただき例会開催の前に参加者のうち申し込まれた22名の方に食べてもらった。
自然食材を使った弁当の紹介や、参加者の方々には弁当に関するアンケートに答えていただき、大変好評だった。
**今回の例会は企業発表のみで開催**
1.発表企業「世界初のインタラクティブ・ガイダンス・ツール」
発表者;株式会社レセプター
平田 教光氏
発表目的;商品発表とマーケット開拓について
遠隔地の人に自分がもっているパソコン上の資料をストレスなく見せることができるシステムで情報の やり取りを
行う場合、片方で操作した情報がリアルタイムに相手側で見れる。このシステムはオンラインショップのガイダンスとして、顧客からのパソコンを
見ながらの問い合わせに対して、ショップ側から顧客のパソコンのページをめくりながら案内していくなど、顧客とオペレーター間で間違いがないやり取りを
実現し営業戦略で大きく効果を発揮している。
組織内での活用方法は、営業所や支社間での資料のやりとりが、メール、FAXなしでできる。オフィス内にあるパソコンの資料が
訪問先や出張先から見たり、修正できる。しかも、国内外を問わずというシステムで、参加者からは「是非取り入れたい」といった意見が相次いだ。
この仕組みの強みは、このシステムを導入するのに「たった一本のUSB」で可能で、更にセキュリティーも万全であるところにあり、
またコストも月万円と非常にリーゾナブル。
営業戦略の実現、組織内の業務プロセスの両面から今後広く採用されること必至であるという評価は、今回参加された方の間では
共通した感想だった。
なお、発表後、休憩時間がなくなるほど、個別の問い合わせもあり、当日にも導入の申し入れをした方もいたほどだった。
2.発表企業「空気感染のリスクマネジメント」
発表者〜共同発表〜
株式会社 光栄 竹下 順一郎氏
有限会社 プラネットタウン 川端 孝幸氏
発表目的;今後の周知活動方法と他業態とのアライアンスについて
きれいと思っていた空気は実は感染症の病原菌(空中浮遊菌)がたくさん。
殺菌灯や空気清浄機を使っていても空中も舞う浮遊菌にはほとんど効果がない。ということは毎日病原菌を吸い込んでいることになる。
院内感染や学校、その他の公衆施設の利用は日常のこと。インフルエンザなど“うつる”病気はほとんど、施設内感染である。
そこで、この「UVGIエアーシールド」が天井付近に紫外線殺菌層をつくり、空気の循環で室内のカビ、殺菌、ウイルスを全て殺菌する
というもの。
参加者からは紫外線の人体への影響や、ダクトの中に設置してはという質問、意見があり、「人体への影響については紫外線は水平方向に扇状に
照射され影響はない」「ダクトの中に備える方法は今後一般的になる可能性はある」という回答があった。
実際に当日開催された会場(福商会館)で設置し、測定器でみたところかなりの殺菌効果があることが証明されるなど今後、広まることが期待
できる装置である。
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■H17年8月20日(土)
1 勉強会 「垣間見る上海経済の裏と表」
講師 : ジャーナリスト 栗野 良
高度経済成長+バブル期+ベンチャーブームを突っ走る上海
1.上海の反日感情
中国の教育と平和日本のマスコミ洗脳
いじめた側といじめられた側の意識構造の違い
2.対中投資の動き
04年後半から主役は中小企業
進出しない理由を探しても仕方ない
3.中国の電力不足
なぜ解消しないのか、いつ解消するのか
売れる自家発電装置
エコ企業は優遇される
4.携帯電話とインターネット事情
毎年1億件ペースで拡大する電話市場
主役は携帯電話
加入者数は携帯が固定を上回る
ブロードバンドの普及数は世界2位
5.自動車王国中国
交通事故死亡者数は年間10万4000人
早くもマイカー規制が強まる
急増する電気自転車
成長著しい中国経済の中にあって、海外企業の進出が相次ぐ上海。ここに注目し現地取材を敢行したリエゾン九州代表・
栗野良が、自らの目で見た上海の「今」を写真を交えながら現地報告の形でリポートした。
例会参加者の中には個別に中国との商取引を進めている人も多く、生で現地の話が聞けるとあって事前から注目度は非常に
高かった。
レポートでは、まずマスコミがあおったごく一部の反日暴動の実態や中小企業の中国進出の現状、慢性化した電力不足、そして政府が
本腰を入れる環境汚染対策、電話通信事情とインターネットの驚異的な普及度など、現地でなければわかりえない耳寄りな情報が次々披露された。
この中で特に強調されたのが、進出企業の環境対応策の重視である。従来この点がないがしろにされる傾向にあった中国だが、最近の規制の
強化により低公害型の商品に注目が集まっているという意外性のある話に、「なるほど」と納得する参加者たち。
結果として、13億にのぼる国民の所得増大と購買層の拡大が中国をマーケットとしてねらう上でのキーワードであり、今後進出を考える企業に
おいてはマーケティングのやり方が重要な要素になるだろうと締めくくられると、参加者からは「大変ためになった」との声が上がった。
2 発表企業 「簡単お手軽ベランダガーデニング〜”スプラウト”」
発表者:株式会社ウィル・コーポレーション
専務取締役 井上加奈子氏
発表目的 : 販路拡大
ベランダやビルの屋上などの空間を有効利用し、手軽な形での緑化・ガーデニングを実現する商品
「スプラウト」の発表。
特色は、60センチメートル四方のパレットと土よりも手軽で扱いやすい吸湿材をワンセットとして使用する点であり、組み合わせることに
よってベランダのような狭い空間から屋上空間にも対応。設置も除去も簡単という利便性を追及し、さらに排水やリサイクル対策まで配慮された完成度の
高い商品である。
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■H17年7月16日(土)
1.勉強会 「弁護士から見た失敗する経営者像」
講師:萬年浩雄弁護士
「世界中の経営者に必要な基本的資質は、
いかに人の心をつかむかである。」と萬年弁護士は言い切った。私は「金もうけの為に弁護士をしたのではない」という言葉ももらした。
「九州は義理と人情と浪花節ですよ。世界の基本的な考え方もそうです。」と60歳前の庶民的な正義感まるだしの
熱血漢弁護士の先生だった。
@ 某大手スーパーの再建のためN銀行から派遣され、異業種事業取り組みのため、残念ながら失敗に終わり悲惨な終焉を
迎えた役員の話や、
A 破産寸前のパチンコ店を見事復活させ、なおかつM&で成功を治めている二代目社長の話は実際パチンコ店再生計画を
一冊の本にしてもベストセラーになりそうな話であった。 また
B 大手企業の会社更生までの複雑な解決方法模索の中で、酒を飲んで社員とコミュニケーションをとりながら本音で話を
聞きそれを基に倒産寸前の危機をすくった武勇伝は具体的であり身近なものとして、大変面白かった。
多くの経験した事例の中から
C 中小企業の経営者は自分の身の丈を知り、参謀の意見を聞くだけの大きい器でないと経営に携わってはいけないこと、
D 経営者は数字に強くないと失敗すること、
E 銀行との上手な付き合い方の奥義をつかんだ人のみが生き残れること等を学ばせてもらった。
もの作りを忘れた日本人がマネーゲームに走る将来をみて悲観しながらも、新しい日本ビジネスの方向性を示唆されたよう
だった。
昔は真面目にさえやっていれば、どこかでその実力が認められ必ず成果が上がったものだったが、今からの時代はI.T.
の劇的な進化により、ハイクリオリティ・ハイスピード・そしてロープライスが定着して、普通の仕事では満足されなくなってしまった。
これからの時代を生き抜くためには先ず経営者自身が研鑽しながら人間力を高め、豊かな考えと器の大きい人間に成長し
なければ、不透明な時代は渡っていけないと確信した。
永い弁護士活動の実践の中から独自に編み出した経営者の生き残る術を教えてもらえた貴重な講演だった。
2.発表企業 「きれいなコーヒー・オアシス珈琲」
発表者:石川高信社長
珈琲豆を水洗いして後味すっきり!
「きれいな珈琲とはどういうことですか?」と石川社長に聞くと中南米やアフリカから輸入されているコーヒー豆は
通常現地で脱穀し種の部分を袋詰めして運ばれる。それを日本で焙煎してコーヒーミルで砕き珈琲となる。
ところがこの工程では生豆についているからのカスやほこり、カビなどもありそれを落とさないままローストする事に
なる。それがいやで汚れをきれいに取り除く製法を考えて特許をとった。
豆を洗う前は濁度100になる時もある。(濁度60で洪水の時の河川の水)それを濁度10以下になるまで洗浄する。
そこできれいな珈琲で売り始めました。とのこと。
今では口コミで福岡市や熊本市などの喫茶店で使われ始めているということである。これを機会に珈琲豆を砕いて
キャンディーの中にその豆の粉末をいれた珈琲入りキャンディーを新たに開発しています。ということで参加者全員に珈琲の試飲とキャンディーの
試食を試みた。
その意見として
・ 香りがしないが何でなのか、→香りのする豆を混入したら解決するでしょう
・ パッケージをもう少しオシャレにしてブランド力を付けたら・・・
・ きれいな珈琲を一粒ずつパックしてサンプル兼用の販促活動をしたら・・・
・ 既存の珈琲販売店からの圧力があるというが、どんな圧力があるか・・・
・ 価格設定はいくらか、→既存品と同じ料金で対抗している。
などの活発な意見交換があり、リエゾン九州としても総合的に研究して売れる仕掛け作りに取り組む姿勢でいる事を
通知した。
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■H17年6月18日(土)
<総会>
・ 平成16年度活動総括
伊藤理事より昨年度のリエゾンの企業サポート活動について報告。特に会員相互間の取引において
(株)ハイブリッジの発芽玄米、(株)インベックの光触媒、福岡金網工業(株)の中古パソコン販売等で一定の成果が得られた実例などが報告された。
昨年度新たに取り組んだ班による例会運営は会を活性化し、全員参加型の会の実現に向けて大きな成果が得られた。
新年会は約120名を越える参加を得(前年度約100名)、また新年会、及び4月に開催した2度のセミナーも大変盛況であった。
・ 平成16年度会計報告
栗野代表より昨年度の会計決算報告。全会一致で承認。
・ 平成17年度活動方針
松野理事より今年度の活動方針の説明。今年度は特に全員参加型の班による例会運営体制を一層推進し、企業サポート活動の理念に
沿った活発な会合にしていきたいという意向が示された。
同時に各班の班分けメンバーを発表、承認された。
・ 各議題に対する質疑応答
特に異議は出なかったが、前田商店前田氏とたくみの安藤氏より会員各自の専門分野を生かせるグループごとのサポート体制の強化を
目指したいとの意見があり、検討課題となった。
例会
・勉強会 「ビジネスで恥をかかないメールソフト・仕事の効率アップを図るソフトの使い方」
講師 / リエゾン九州代表・栗野良
パソコンを使用する上で意外に知られていないメールでのエチケットや
使いやすい設定方法などをリエゾン代表栗野自らが実例をあげながら解説。
大多数の人が初期設定そのままでメールソフトを利用し、そのためにメールの送受信に際して知らず知らずのうちに相手に迷惑や不快感を
与えている現状、さらにそれによってメールによるウィルス感染の危険性も増大するとの話に、一層参加者の興味も高まった。
その予防策として簡単にできるメールの設定方法や使いやすく安全性が高いメールソフト、インターネットブラウザの導入方法が示され、
参加者のセキュリティ意識の向上につながった。
・発表企業 「緊急時の連絡網にも使えるコクヨの携帯メールサービス」
発表者 / コクヨ九州販売(株)ネットビジネス営業部・河野勝繁課長
事務機器大手コクヨが新たに開発した電話に頼らずネット上での情報の共有・一括管理を可能にする簡単で便利な会員制
サポートネットワーク「リップル」の紹介。
そもそもは小学校と家庭をつなぐ安全管理ネットワークとして開発され、それを発展させる形でさまざまな付加機能を加えた総合的
コミュニケーションツールがこの「リップル」である。
メール配信機能や開封確認などの手軽で便利な機能が実演されると、1グループ数名から30人までという少人数での入会のしやすさや携帯
からでも画像のアップロードが可能といった簡単な操作性の部分にも参加者の注目が集まった。
結果、単に緊急時の安全確認にとどまらず企業の部署内やNPO組織、さらにサークルなどの小規模グループ内でのコミュニケーション手段と
して幅広い可能性を持っていることが示された。
リエゾンでも試験的に導入を決め、今後は実地での検証が注目される。
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■H17年5月21日(土)
1 勉強会 「私はなぜ福証Qボードに上場したのか」
講師/株式会社タイセイ 代表取締役 佐藤成一氏
福証の中小ベンチャー向け市場Qボードに
3社目の上場企業となった話題の大分・津久見の業務用食品資材通販会社タイセイの社長佐藤氏を招き、中央ではなく地方の証券取引所を選んだ理由と上場の
メリットについて率直に語っていただいた。
事業開始の原点が食品向け乾燥剤の販売であり、
そこから各種資材販売に事業拡大してのQボード上場という経緯に参加者の関心も高かったが、講演の中で佐藤氏が上場への注意点として特に強調したのが
財務内容の重視である。
参加者からの質問もこの点が多かったが、とりわけ資金調達が困難な中小ベンチャー企業に対して、売上額や利益額の基準もなく事業としての売上げの伸びが
見込めるならば上場可能というQボードのハードルの低さが語られると参加者も納得の様子でうなづいていた。
2、発表企業 「面白似顔人形オレフィギュア登場!」
発表者: 株式会社デザインQ 代表取締役 古賀久則氏
発表目的 : 販路拡大・顧客開拓
福岡のグラフィックデザイン会社がふとしたきっかけで
始めた個人向けの全身似顔人形販売の問題点と販路拡大について発案者で同社代表の古賀氏を迎え考えた。
まずコスト面では、基本が個人顧客からの受注生産で大量受注がなければコスト削減につながらないことや中国現地での生産に
おける商習慣の問題等があり、また販路の面では委託販売先との契約条件の詰めの甘さ、およびどこに重点をおいて営業活動をするのかというターゲット選択の
部分での問題が参加者の議論の的となった。
活発な議論が交わされる中で、有田から参加の陶芸家江口氏から「ソフト重視で高価格でもいいから、どこに顧客ターゲットを
おくかということに絞って戦略を立てるべき」という陶芸生産流通の観点からの鋭い意見が出て、これを受ける形で栗野代表から「記念品、とりわけ冠婚葬祭に
まつわる市場が有望ではないか」との指摘があった。
この観点から販路面で委託先として会員の持つ人脈から候補となりうる会社の具体的な提案があり、今後に
つながるものとして期待される。
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■H17年4月9日(土)
1.ライブドア VS フジの闘い
〜〜経営者は何を教訓とすべきか〜〜
講師:吉水公認会計士事務所・吉水 宏 所長
ライブドアの堀江社長は変革者信長か、それとも野心家斎藤道三で終わるか。
日本放送株取得は株主軽視の日本式経営への変革になるのか、それとも外資系ファンドと一体となった単なるマネーゲームの一つか……。
吉水公認会計士はライブドアの会社概況を見ながら、同社の資本構成、株主構成、発行株式数、株主数(15万4,144人のうちなんと15万2,966人が
個人株主である)を細かく分析し、同社成長の方法を解説。
売上高108億円、利益12億円もありながら、同社は一度も株主配当をしていない。
事業の柱はネットビジネス、金融ビジネス、M&Aビジネスだが、ネットビジネスでは儲かってない、と解説。
さらにライブドアとエンロン、ワールドコムなど米国のケースと比べ、同社の今後をある程度予測すると同時に、ラブドアとフジの闘いの背景に
あるのは小泉構造改革で、そこを見逃してはいけないという鋭い指摘に、会場からはそうなのかという声が。
2.創業者が会社を追われる時
〜〜九州の実例に見る株主と経営者の闘い〜〜
講師:ジャーナリスト 栗野 良
ある日突然、創業者が会社を追われる−−。
そんな悪夢のようなことが九州でも現実に起こっている。
大株主の逆鱗に触れ会社を追われた経営者、上場直後に経営の座を譲り渡す羽目になった経営者、上場直前に破綻した経営者を実名を挙げて解説。
なぜ、傍目には期待の企業、躍進企業と見られていた彼らが会社を追われたのか。
1つには資本政策の失敗である。多くの経営者が上場を視野に入れだしてから資本政策を考えるが、その時は遅く、もっと早い段階で考えなければならない。
他人資本にのみ依存するから、上場後会社を追われる羽目になる。
2つ目は煽てられ、持ち上げられていい気になり、気が付いた時は売り上げダウン。
その結果、粉飾決算をし、会社を追われることになると、実例を紹介しながら「経営者が失敗する時」を鋭く分析し、上場を目指す企業経営者に
警鐘を鳴らした。
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■H17年3月19日(土)
1.「企業経営と特許戦略」
講師:英和特許法律事務所:弁理士 小堀(こほり) 益 所長
企業にとって自らが開発した知的財産を保護するために特許申請することは、積極経営を行うために、あるいは企業防衛上も非常に重要である。
「特許を取っても儲からない」と言う人がいるが、特許で儲かるわけではない。儲かるかどうかということと特許とは関係なく、儲けようと思えば
売れる商品を特許申請することだ。1つか2つしか売れないような商品で特許を取り、特許を取っても儲からんと言うのはおかしい、という話があった。
参加者からは「会社が倒産した場合、特許の行方はどうなるのか」という質問や、「真似されないためには肝心な部分をブラックボックス化して申請する
方法がある」といった話などが飛び交い、活発な情報交換が行われた。
2.発表企業 自社開発「ヌキパネル」を利用した新商品の紹介
発表者:(株)伸栄金属製作所 貫 信篤 社長他 2名
発表目的:販路拡大
・・編んでないのに網目がみえる・・・特許取得済み
実際には型押しをして編んでいるように見せているが一見するとホントに
編んだようにみえる。
建築素材、インテリア商品やアタッシュケースなどへの加工など取り扱い商品を増やしているが、問題は価格が高い。なかなか継続受注ができないなど。
加工方法の工夫で価格が下げられないか。下げられないとすると、その価格で売るには・・・など商品価値、ターゲット、広告戦略を含め、議論された。
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■H17年2月19日(土)
1.「賢い士業の使い方」
講師:山下経営法務事務所 行政書士・山下統温 氏
最近個人情報の漏洩がいろんな企業で発生している。(明治安田生命・ジャパネットたかた等) 山下氏はJTB御出で ある関係で旅館における
個人情報の漏洩に関しての話をされました。
プライバシーマークの取得は旅館にとって大事であるが、弁護士を使うと取得までに600万円、 ところが行政書士を使うと大幅に安い費用で取得
できなおかつアフターサービスも充実している。
司法改革は、法曹界に有利な形で進んでいる。低額の損害賠償裁判は行政書士で可能になった。 また、和解書・示談書などの書類作成は弁護士より
行政書士のほうが大幅に安いので、 これからは 大いに利用して欲しい。知的財産等は、特許は申請は弁理士が50万円で、行政書士は15万円で済むなど、
うまく士業を活用することで大幅なコストダウンが図れる。
2.発表企業 「どこでもガーデン」
発表者:ALU建築システム研究所・藤田初雄氏(一級建築士)
発表目的:販路拡大
アウトドアでガーデニングが出来ない(身体障害者やご老人)が車椅子で使用できるミニガーデンセット
最近は、大学や専門学校でも園芸療法学科を新設したり、園芸療法を積極的に取り入れる病院や施設が増えてきています。 「どこでもガーデン」は
今のところ同じ製品はこの市場では流通していません。
この事に対して会員から
・競合はなくても類似の既成商品がある現実
・価格が高すぎるのでは
・構造に問題があるのでは(排水の処理)
・材料に無駄があるのでは
・誰に売るのか?
・メーカーの人間が陥りやすい問題がある、ユーザーの視点にたった開発を!
・団体等の組織が有効などの意見が出た
今回持ち込まれたサンプルはプロトタイプで、生産型はほぼ出来ているとの事、デザイン・グレード・アイデアレベルで大幅に改良されているそうです。
(いい意味で知的財産を守っている。中小の企業では重要なことである)今回は、この様な製品を販売するならどんな販路が考えられるかを焦点に進めていきたかった
ようですが、製品そのものの話の方がメインになっていました。価格については、安く売ることにだけに集中しすぎないようにしている。発表者の藤田氏は、TOTOの
企画開発に所属していた時代に、「ウォシュレットの原型を開発していたことが話題になる。
今回持ち込んだ商品以外にユニークで有望な商品が多く開発しており、注目された。
開発者としては「差別化」より「独自性」へ視点を向けており、今後のプロジェクトの動きが楽しみである。
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