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ローカルビジネスこそ次世代ビジネス(5)
イートインと手作り料理が成功


イートインと手作り料理が成功

 「つるや」の項目を書きながら(株)マキオ(鹿児島県阿久根市)が展開しているスーパーセンター「AZ」のことが頭を過った。同社は日本で初めて24時間営業のスーパーセンターを当時、人口わずか2万7000人の阿久根市にオープンした。(「栗野的視点:日本初の24時間営業大型店を鹿児島県で開業 」参照 )
 当時の常識からすれば(いまでもそうだが)「あり得ない」話だ。地方で巨大な売り場面積を持ち、しかも24時間営業など成り立つはずがない。それが常識的な見方である。
 ところが結果はどうか。見事に成り立っているではないか。それも1店舗のみでなくすでに3店舗もオープンしている。
 ただし、「同社あるいは後継者が他店舗展開を図りだすと失敗する」と、約10年前に流通関係の講演をした時に予測しておいた。
 同じことは「つるや」に対しても言える。人は成功するとつい欲が出る。県北で成功したからと県南に出店しだすと、途端に収益が悪化してくる。
 過去、何度も警鐘を鳴らしてきたように、中小企業・ベンチャー企業が失敗するのは奢りと過信である。

 それはさておくとして、「つるや」成功の秘訣である。
 一つはすでに見たように競合がない過疎地の立地と早朝から夜遅くまでの開店時間である。
 もう一つは営業内容。同店の特徴は手作り弁当とバイキング方式の惣菜、店内で食事ができるイートイン。それにドリンク、菓子、ちょっとした雑貨類で構成されている。
 利用客が多いのはイートインのようだ。同店の早朝メニューで腹拵えし、それから仕事に出かける人が案外多いのだろう。コンビニの場合は弁当を買って車内で食べるぐらいしか出来ないが、同店なら御飯と味噌汁、あるいはうどんとのセットメニューなどもあり、価格もリーズナブルだ。
 実のところ、当初は冷ややかな目で見ていた私も、最近は帰省中によく利用するようになった。バイキング方式の惣菜類は少量しか食べない高齢者にも人気のようだった。
 都心部と違い店舗規模は小さく、従業員数も少ないが、それでも1店舗当たり最低でも5人の雇用はあるわけで、地方にとってこの側面は無視できない。
 発想、視点を変えれば地方でも成り立つビジネスは結構あるという1例である。
 

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